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「終わったよ。」

って、としくんの前に座ると、

「どうだった?」

って、聞いてくるけど、その顔がやっぱり私より緊張してるから。

「面接はうまくいったけど、小論文は自信ない…。」

そう聞くと、としくんは私の手を握ってくれて、

「大丈夫。
合格発表は10日後だよね?
もしだめでも、一般入試があるから、リラックスして過ごそう。」

って、笑いかけてくれるけど。

やっぱり、私より緊張してる。





その日から10日間、のんびり過ごそうって思うけど。

期末試験も近づいてきてるし、それに…。

今週末、としくんは実行委員会の打ち上げ旅行でいないから。

相変わらず、合格するまでの願掛けは続いてて。

夜は一緒に過ごすけど、やっぱり一緒には寝てくれない。

「一緒に寝ると、したくなっちゃうから。」

って言われると、仕方ないとは思うけど。

それでも、やっぱり寂しい。

それに、心細い。





金曜日の夜、としくんは旅行に行っちゃって。

寂しくて仕方なくなる。

旅先から何度も電話をくれるけど、やっぱり寂しいから、わがままを言って困らせてしまう。

強くならないとな、って最近いつも思ってる。

としくんがいないと生きていけない、みたいな感じになってるし。

受験だって、としくんがいるから、こんなに頑張れてるし。

さすがに、としくんと同じ学部にはしなかったけど。





日曜日の深夜に、としくんは帰ってきたみたいで、朝は、一緒にごはんを食べることができた。

月曜日の12時が合格発表の日で、ネットで発表されるんだけど。

学校で昼休みに見ようかと思ってたら、その日はとしくんが早く帰ってくるっていうから、

一緒に見よう、ってことになった。

学校から帰って来ると、すぐに着替えて、パソコンの前へ。

すぐに、としくんも帰ってきて、2人でドキドキしながら、サイトを開く。

「じゃ、行くよ。せーの。」

カチッ、ってクリックして、受験番号を必死で探すけど、見つからなくて。

「あ、あった!!!!」

としくんに指さされた場所に、私の番号があった。

私が感動する前に、としくんの方が、盛大に感動してるし。

「Aよかったね!」

いっぱい抱きしめてくれて、

「ありがとう。」

って、何度も言ってくれた。

「ありがとうって言うのは、私の方だよ?」

「そうだけど、すげーうれしい。
来年からAと一緒にいられるじゃん?」

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りた(プロフ) - あっちゃんさん» コメントありがとうございます(≧∇≦*)そう言って、いただけてありがたいです。近々更新予定ですので、どうぞよろしくお願いします(≧∇≦*) (2015年11月9日 7時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
あっちゃん(プロフ) - とても好きなお話なので更新楽しみにしてます。 (2015年11月8日 23時) (レス) id: 32077ab7c5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わかめ | 作成日時:2015年9月25日 11時

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