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としくんの笑顔見てると、私も自然に笑顔になる。

「私も来れてよかった。
久しぶりに、としくんに会えるから、うれしい。」

って、言ったら、

「ちょっとこっち来て。」

って、勝手に校舎に入っちゃって、エレベーターに乗せられる。

「どこ行くの?」

「秘密の場所ー。」

エレベーターが着いた先は屋上で、芝生や花壇があって、誰もいないし、とても気持ちいい。

花壇の近くのベンチに2人で座る。

「ここ、いいでしょ?
ほんとは、Aが無事ここに入学したら、一番に連れて来てあげたかった場所なんだ。
春はもっと花がいっぱい咲いてて、綺麗だから。」

としくんの手を、自分から握ってみた。

驚いて、こっちを見てるとしくん。

「…ずっと、としくんと一緒にいたいよ。
大学も絶対合格するように頑張るから。
一緒にいてくれる?」

って、言ったら、嬉しそうに笑ってくれて、

返事の代わりにいっぱいキスをしてくれた。






ずっと抱き合って、何度も何度もキスをした。

ここが、外じゃなかったら、キスだけじゃすんでない、っていうのは、私にでもわかるくらい。

だって、キスだってもう、長い間してなかったし。

抱き合うことだって、なかったし。

なんか、今までの分を取り戻すみたいに、何度も何度も唇を重ねた。





ようやく、体を離したのは、としくんの携帯が鳴ってから。

「…あ、わかりました。すぐ行きます。」

って、電話を切って、

「ごめんね、A。
行かなきゃ。
今週は水曜日くらいまで、ずっと遅くなると思う。
でも、木曜日くらいには、普通に帰って来られるから。
一緒にごはん食べよう。」

って、優しく頭を撫でられる。

「もう一回だけ、ぎゅーして?」

自分でも恥ずかしいお願いだってわかってる。

でも、正直、としくん不足なんだもん。

としくんは何も言わずに、ぎゅーって抱きしめてくれた。

それだけで、1週間は頑張れる。






学祭が帰ってから、すぐに勉強。

だってやっぱり。

どうしてもあの大学に通いたい、って思ったから。

毎日、としくんと登校して、一緒にランチして、ずっと一緒に過ごすんだ。

でも、としくんとは2年しか一緒にいれないし。

とりあえず、木曜日まではがっつり頑張る。

来週は中間考査だし。

死ぬ気でやらないと、としくんのいる場所には行けない。

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りた(プロフ) - あっちゃんさん» コメントありがとうございます(≧∇≦*)そう言って、いただけてありがたいです。近々更新予定ですので、どうぞよろしくお願いします(≧∇≦*) (2015年11月9日 7時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
あっちゃん(プロフ) - とても好きなお話なので更新楽しみにしてます。 (2015年11月8日 23時) (レス) id: 32077ab7c5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わかめ | 作成日時:2015年9月25日 11時

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