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しばらくして、としくんからの着信が入るけど。
無視してしまう。
だって、今電話に出たら、ネガティブなことばっか言ってしまいそうなんだもん。
…性格悪いな、私。
学祭までは忙しいって、知ってたのに、嫌なことしちゃった。
自分がいかに幼稚だかって、思い知らされる。
[さっきは、変なメッセージ送ってごめん。
頑張ってね。
おやすみなさい。]
って、送って眠りについた。
疲れてたから、すぐに眠りについたのに、
「A?起きて。」
って、揺さぶられるから、さすがに目を覚ましてしまう。
そこには、心配そうに私の顔を覗き込む、としくんがいて。
「A、お帰り。
やっと会えたねー。」
って、私の両手を引っ張って起こす。
「え?としくん?
今何時!?」
「夜の11時。
ほんとは今日は1時までかかりそうだったんだけど、
みつが帰してくれた。」
あれ…?
帰してくれないって言ってなかったっけ?
「彼女が1ヶ月ぶりに海外から戻ってきて、
俺に会えないって拗ねてるって言ったら、
みんなが帰ってやれ、って。」
そのまま、ぎゅーって抱きしめられて、
その抱きしめられた腕の強さで、としくんも私に会いたがってくれてたんだな、ってわかった。
「ごめんね、学祭まではずっと、帰るの、午前回ると思う。
Aには寂しい思いさせるけど、ほんとにごめんね。」
「…そんなに大変なんだ、学祭の準備って。」
「来年はAも入ってね。
そしたら、一緒にいられるじゃん?」
としくんに抱きしめられながら、子どもみたいに背中ポンポンされて、
こんな日がずっと続けばいいな、って思う。
新学期に入り、いつもと変わらない生活が始まる。
変わったのは、としくんと過ごす時間が、全くと言っていいほど、なくなったこと。
朝に運が良ければちょこっと会えるくらいで、帰りはいつも深夜というか朝方に近い。
たまに会えるとしくんは、疲れ切ってんのに、私を見るといつもの笑顔で笑いかけてくれるから、なんか見ていて、痛々しいくらい。
早く、学祭終わらないかな…。
今日は、としくんの大学でオープンスクールがあるので、優ちゃんと2人で行ってみることにした。
夏休み中、同級生たちはいろんな大学のオープンスクールに行ってたみたいだけど、私はこの大学しか考えてなかったから、この大学だけ行くことにしてた。
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りた(プロフ) - あっちゃんさん» コメントありがとうございます(≧∇≦*)そう言って、いただけてありがたいです。近々更新予定ですので、どうぞよろしくお願いします(≧∇≦*) (2015年11月9日 7時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
あっちゃん(プロフ) - とても好きなお話なので更新楽しみにしてます。 (2015年11月8日 23時) (レス) id: 32077ab7c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わかめ | 作成日時:2015年9月25日 11時