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パソコンの前の椅子に、座ってみたのはいいけど。

太ももが、急に超猛烈に痺れてきたんですけど!

それでも先輩を起こさないように、静かにジタバタ悶えてた。

ようやくおさまった頃に先輩の方へ眼をやると、ガッツリと目が合ってしまう。

…え、いつから起きてた?!





「何してんの?」

…ってさ、それ、聞く?

私の返事も聞かない間に、大きく伸びをして、ソファーに座り直す先輩。

「いつから起きてたの?」

「ちょっと前です。」

「ふーん。」

寝起きの、ちょっと不機嫌ながらも無防備な玉森先輩は、

なんか…、なんていうか…、

可愛いすぎた…。

完全にやられた…。








「入稿?」

「はい。」

「俺がやるわ。」

ソファーから移動してきた先輩に席を譲って、その後ろに立った。

「チビに任せてたら、また間違われちゃうかもしれないから。」

昨日はAって呼んでくれたのに、またチビに戻ってる。

別にいいけど…。

別にいいけどさ。

あの呼び捨ては何だったわけ?









そのうちLINEの通知音がして、先輩はポケットから携帯を取り出した。

メッセージを読んでる先輩の、耳がみるみる赤くなっていって、

「くそ!
アホみつ!!!」

ボソッとそう呟くと、携帯が壊れるんじゃないかってくらいに、力を入れて返信している玉森先輩。

「何かあったんですか?」

そう聞いたら、思いっきり眉間にシワを寄せた先輩が振り向いて、

「仕事、増えたし!
看板もやれって!」

って、超不機嫌。





「そうなんですか。
頑張ってくださいね!」

そう励ましたら、

「お前もだよ!」

って、睨まれてしまった。

これって、完全に八つ当たりの巻き込み事故じゃん!







深いため息をついた先輩は、

「とりあえず、先に入稿終わらせるわ。」

そのまま、またパソコンに向かった。

その隙に私は、そっと帰り支度。







「終わった!」

パソコンの前で大きく伸びをしている先輩の横をすり抜け、

「お疲れ様でしたー!」

とかって、切り抜けようとした私の作戦は、見事に失敗した。

あっという間に、パーカーのフードを後ろからガシっと掴まれて。

「お疲れ様でした、じゃねえし!
これから、看板の材料を買いに行くから。」

って、問答無用で、部室から連れ出されてしまった。

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わかめ(プロフ) - さやさん» そうだったんですか!3月27日ですかね。すごい偶然ですねー(*'ω'*) (2016年12月30日 1時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
さや - 主人公の誕生日、本当に私の誕生日と一緒で読んでいてえー!って声に出しちゃいました笑。 (2016年12月28日 11時) (レス) id: d66c22dd39 (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - masamiさん» コメントありがとうございます(*'ω'*)そう言っていただけたら、勇気が出ます。また読んでやってくださいねー(*'ω'*) (2016年2月16日 11時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
masami(プロフ) - すっごく面白かったです!最高です! (2016年2月15日 23時) (レス) id: 3e1fab29aa (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - まおさん» 朝から読んでくれてありがとうです(/ω\)私は学生だけど、社会人でもあります。教員免許を取るために、働きながら、今二度目の大学生活なう、なんですwwお恥ずかしい(/ω\) (2015年10月1日 16時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わかめ | 作成日時:2015年9月13日 18時

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