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「Aちゃん、迷惑なんてみんなかけてるし、かけられてるじゃん。
お互い様だよ?」

って忍先輩は慰めてくれるけど、私の決意は固い。

「我儘言ってごめんなさい。
なんかもう…、私、いっぱいいっぱいで。
何か、ひとつでも荷物を降ろしたいんです。」

そう言うと、みつ先輩は深いため息をひとつついて承諾してくれた。

「わかった。
でもこの話は、しばらく保留にさせて。
来年早々に次の実行委員の役員決めの会議があるから、その時に結論出してよ。
その時に、どうしても辞めたいって言うなら、止めないから。
だからその会議までは、実行委員会の集まりとか休んでくれていいよ。」

結局希望は叶わず、私の待遇は保留になった。








そして今日は、バイトの初給料日。

ガッツリ働いたので、今月の給料は十万越えのはず。

早速明日にでも、玉森先輩に借金の返済をしないと。

バイト帰りにコンビニのATMに寄って、2万円だけ引き出して。

スーパーで久々に、大量の食材を買って帰宅した。




だけど、マンション前に不審者発見。

恐る恐る近づいてみると、その不審者は玉森先輩だった!

怠そうにスマホをいじりながら、マンションの外壁にもたれている。

まさか私の給料日を知ってて、借金の回収に来たとか!?

「…先輩?」

恐る恐る声をかけてみると、玉森先輩はずかずかとこっちに近寄ってきた。

「遅くね?
バイト終わり9時じゃなかった?」

…って、今日も不機嫌そうじゃん。




「今日は給料日だから、久々にスーパーで食材を買えたんです。
先輩、もしかして今日が私の給料日だって知ってたとか?」

「は?知らないけど。
何で?」

「なんだ、借金の取り立てに来たのかと思った。」

って笑ってみたけど、笑ってるのは私だけで、先輩は静かに怒ってるみたいだ…。

「お前な、俺がお前のはした金の借金のために、わざわざ取り立てに来ると思うか?」

って、両こぶしで、私のこめかみをグリグリしてくるから、

「やめてください!」

って逃げてたら、道に飛び出しそうになり、

グッと先輩に手首を掴まれた。

「何やってんだよ。」

「先輩がグリグリするからじやん!」

「てか、お前が借金取り扱いするからだろ!?」

しばらく、睨み合い。





「てか、話あんだよ。」

って、ふてくされたような先輩の声。

「これからちょっと付き合え。」

「食材を冷蔵庫に入れたいから無理!」

「は?お前生意気すぎ。
言うこと聞けよ。」

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わかめ(プロフ) - さやさん» そうだったんですか!3月27日ですかね。すごい偶然ですねー(*'ω'*) (2016年12月30日 1時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
さや - 主人公の誕生日、本当に私の誕生日と一緒で読んでいてえー!って声に出しちゃいました笑。 (2016年12月28日 11時) (レス) id: d66c22dd39 (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - masamiさん» コメントありがとうございます(*'ω'*)そう言っていただけたら、勇気が出ます。また読んでやってくださいねー(*'ω'*) (2016年2月16日 11時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
masami(プロフ) - すっごく面白かったです!最高です! (2016年2月15日 23時) (レス) id: 3e1fab29aa (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - まおさん» 朝から読んでくれてありがとうです(/ω\)私は学生だけど、社会人でもあります。教員免許を取るために、働きながら、今二度目の大学生活なう、なんですwwお恥ずかしい(/ω\) (2015年10月1日 16時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わかめ | 作成日時:2015年9月13日 18時

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