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「玉、今日の打ち上げ、めっちゃ飲んでてかなり酔ってたみたい。
あんな玉見たの初めて。
一緒に部室に戻って来てたんだけど、机で爆睡してたから帰した。」

そんなに酔ってたの?玉森先輩。

想像つかないな。

でも、部室には来てくれてたんだ。

ちょっとくらい私のこと、心配とかしてくれた?

いやいや…、そういう期待するようなこと考えるのは危険だ。

何回裏切られてきたよ?

そろそろ学習しようよ、私。









結局、その夜は、部屋に帰って爆睡。

でも次の日は普通に学校だから、無理して早起きして学校へ。

そして午後からは、本格的に片付けの作業。

倉庫の中を整理したり、備品を片づけたり、とにかく仕事が大量。

「昨日、大丈夫だった?」

って、宮田先輩が心配してくれる横で、

「こんな日ぐらい休めばいいじゃん。
バカ真面目だね。」

って、憎まれ口叩いてくる玉森先輩。

「あんなに打ち上げを楽しみにしてたのに、残念だったね。」

宮田先輩はそう慰めてくれる。

「楽しかったですか?打ち上げ。」

「あ、俺行ってないから。」

え?行ってないの?

「あのさ、宮田はずっとお前に付き添ってたんだよ、ここで。」

玉森先輩に事実を知らされ、改めて謝罪した。

「ほんと、申し訳ありませんでした!」

「いいって、そんなの。
でも玉の言うとおりだよ、今日くらい休めばよかったのに。」

ってら宮田先輩は骨の髄まで優しい。




不意に宮田先輩が、しゃがんでる玉森先輩の襟元を指さして、

「あれ、玉。
ここどうしたの?」

なんて言い出したもんだから、近くにいたみつ先輩も覗きに来た。

「虫刺されかな。」

そう言ってる宮田先輩と、

「これ、おまっ!
ヤバイヤツじゃね?」

って、大爆笑してるみつ先輩。






「え?何?何?」

玉森先輩は慌てて、壁の鏡で首元を確認してるけど…。

見ちゃった…。

見えちゃった。

あれって絶対、そうだよね?

肩と首の境界の辺りに、真っ赤な印。

「お前それ、キスマークじゃん!」

そう騒ぎ立てるみつ先輩と、

顔を真っ赤にして、シャツを引っ張り上げて襟元を隠しちゃう玉森先輩。

瞬間、バチッと玉森先輩と目が合った。

だけど、すぐに逸らされてしまった。

みつ先輩にからかわれながら、鏡の前でキスマークが見えないように、服を直してる玉森先輩は小さな声で、

「ムカつく!
あいつ、いつの間に。」

そう呟いたのを、私は聞き逃さなかった。

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わかめ(プロフ) - さやさん» そうだったんですか!3月27日ですかね。すごい偶然ですねー(*'ω'*) (2016年12月30日 1時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
さや - 主人公の誕生日、本当に私の誕生日と一緒で読んでいてえー!って声に出しちゃいました笑。 (2016年12月28日 11時) (レス) id: d66c22dd39 (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - masamiさん» コメントありがとうございます(*'ω'*)そう言っていただけたら、勇気が出ます。また読んでやってくださいねー(*'ω'*) (2016年2月16日 11時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
masami(プロフ) - すっごく面白かったです!最高です! (2016年2月15日 23時) (レス) id: 3e1fab29aa (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - まおさん» 朝から読んでくれてありがとうです(/ω\)私は学生だけど、社会人でもあります。教員免許を取るために、働きながら、今二度目の大学生活なう、なんですwwお恥ずかしい(/ω\) (2015年10月1日 16時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わかめ | 作成日時:2015年9月13日 18時

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