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文化祭当日、ようやく玉森先輩が学校にやって来た。
私と一緒の受付係の担当で、来場者にパンフレットを渡したり、迷子や落とし物の係。
「ずっと休んでてごめんね。」
もう元気そうな感じの玉森先輩。
「もう大丈夫なんですか?」
「うん、よく寝たから。」
うらやましいな、そんなに眠れたなんて。
私なんか、ここんとこの睡眠時間は3時間くらいしかないから。
今日は楽な係でよかったと思ってたのに、
受付に来るのは、玉森先輩目当ての女の子ばっかりで。
結局、私が一般客の担当になり、仕事が2倍。
こういうのも、もう慣れた。
今の私は、疲労のせいで余計なことを考える余裕がないから。
今の玉森先輩への恋心は、15%ってとこかな。
なんかもう…、いろいろありすぎて、こんなに減っちゃった。
同じ担当だし、今日も明日も一緒にいられるのに、無感情の自分がいる。
その日は滞りなく学祭は終わり、明日を残すのみとなった。
それに明日の夜は、片付後には打ち上げがあるんだって。
それが今の私の一番の楽しみ。
最終日の今日は日曜日だから、すごい人出。
玉森先輩も、取り巻き女子の相手をする暇もなく、一生懸命働いてる。
お昼休憩も行かないまま、夕方になり。
私も玉森先輩も、もう口もきけないほど疲れ切っていた。
お客さんもまばらになり、模擬店も片付けを始め、
受付もCLOSEして、片付け作業に入る。
私と玉森先輩は、宮田先輩とみつ先輩と合流して、看板の解体と倉庫への移動係。
「とりあえず、元の大学の姿に戻して、
細かいことは、おいおいやっていけばいいから。
とりあえず今日はこの後、打ち上げね!」
そんなみつ先輩の言葉で、各自動き始める。
「そっち持って。」
玉森先輩にそう言われて、2mくらいの高さの看板を運ぶ。
倉庫までの道のりの途中
「Aって、強いね。」
玉森先輩はいきなり、そんなことを言い出した。
「何がですか?」
「去年もさ、いたんだよね、実行委員会に。
Aみたいな子。
俺とコンビ組んでて。
でもほら、俺ってこんなじゃん?
仕事も真面目にやんないから。」
私はそんなに玉森先輩の語りを黙って聞いていた。
「その子は超真面目で、黙って働いてたんだけど。
夏休みの途中に、パタッと来なくなって。
そのまま、実行委員会やめちゃった。」
ぽつぽつと話す、玉森先輩。
でも私は、その先が気になって、
「それで?」
と、先を急かした。
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わかめ(プロフ) - さやさん» そうだったんですか!3月27日ですかね。すごい偶然ですねー(*'ω'*) (2016年12月30日 1時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
さや - 主人公の誕生日、本当に私の誕生日と一緒で読んでいてえー!って声に出しちゃいました笑。 (2016年12月28日 11時) (レス) id: d66c22dd39 (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - masamiさん» コメントありがとうございます(*'ω'*)そう言っていただけたら、勇気が出ます。また読んでやってくださいねー(*'ω'*) (2016年2月16日 11時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
masami(プロフ) - すっごく面白かったです!最高です! (2016年2月15日 23時) (レス) id: 3e1fab29aa (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - まおさん» 朝から読んでくれてありがとうです(/ω\)私は学生だけど、社会人でもあります。教員免許を取るために、働きながら、今二度目の大学生活なう、なんですwwお恥ずかしい(/ω\) (2015年10月1日 16時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わかめ | 作成日時:2015年9月13日 18時