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ああ…、私は一体なんてことをしてしまったんだろう。
玉が帰ってから今日まで、私はずっと後悔を繰り返していた。
玉への恋心に気付いた私は、この先、玉とどう接していいのかわからず。
当然、今週はゲームにもログインせず、粛々と頭を抱えながら一週間を過ごしていた。
そして…、とうとう金曜日が来てしまった。
結局、私の方針は決まらず。
玉とどう接していいかわからないまま、とうとうこの瞬間を迎えてしまった。
そして今日に限って、あの間延びした「お疲れー」を言わずに入ってきた玉は、
平静を装ってはいるものの、少しだけ緊張のオーラを身に纏っていることに、私はすぐに気付いた。
「はい」
って、いつものようにコンビニの袋を差し出してきては、いつもの席に着いた玉は、
気まずそうに目を伏せる。
「あのさ…」
そう言いかけて、意を決したように私を見た玉は、
「こういう話は最初に言っとくわ
Aは鈍感だし、何考えてるかわかんないし、雰囲気で攻めてもリアクションが変だし」
とか、失礼なことを言い出した。
「何それ」
私が気分を害したところで、
「Aが好きなんだけど」
まるで息を吐くように、玉の唇はとうとうその言葉を吐き出してしまった。
「Aは全然気付いてないみたいだから、言っとくけど
だいぶ前からだから
この部屋に来る前から気になってたし、この部屋に通うようになった頃はもう、完全にAのことが好きだったしね」
玉からの貢物を手にしたまま立ち尽くしていた私は、脱力してその場に座り込んだ。
きっとレジ袋の中にはいつものアイスクリームとアイスバーが入ってるはずだけど、そんなこと気にもしてないように玉の話は続く。
「俺はずっとこのままの関係でいいかなって思ってたよ
でも俺、けっこう独占欲強いから
もしAが俺のことを振っても、親友ヅラしてまた、毎週金曜日にはここに来るけどね」
その言葉を聞いて、玉の気持ちは本当なんだって思い知らされた。
私なら、玉に振られたらもう、いつも通りに金曜日に会おうなんて思わない。
それでも会いに来るってことは、玉の気持ちは相当なんだなって。
「怖いんだけど、私」
並んで座ってても、玉は私に視線を向けてるけど、私は前を向いたまま。
今は、玉の顔を直視することは出来ない。
「玉と付き合ったら、私、どうなんの?
人として尋常でいられなくなるような気がして怖いから」
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りたわかめ(プロフ) - よーこさん» よーこちゃん…(/ω\)こちらこそ、これからもよろしくお願いいたします(/ω\) (2021年12月27日 1時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
りたわかめ(プロフ) - 和子さん» そんな風に言っていただいてうれしいです。こちらこそ、ありがとうございました♪ (2021年12月27日 1時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
りたわかめ(プロフ) - Mayさん» こちらこそ、お付き合いいただいてありがとうございました。これからもゆるゆるな日々が続いていくと思われます♪ (2021年12月27日 1時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
りたわかめ(プロフ) - lily810さん» こちらこそ、お付き合いいただいてありがとうございました。クリスマスに無事書き終えることが出来て、感無量です(/ω\) (2021年12月27日 1時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
りたわかめ(プロフ) - chiiiさん» またまたお返事が遅くなりまして、申し訳ないです。何とか完結いたしました。読んでいてもらえたらうれしいなあ♪ (2021年12月27日 1時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りたわかめ | 作成日時:2020年9月5日 0時