ページ ページ48
1時間ほどゲームをしていた私達も、繰り返される玉のあくびでようやく終了を迎えた。
「ちょっとシャワーだけ行ってくる」
そう言い残してバスルームへ消えて行った玉の背中を見送りながら、食べ散らかされたクリスマスケーキを片付ける。
たぶん、私は今かなり幸せなんだと思う。
私も玉もクリスマスみたいな日々のイベントを派手に過ごすタイプでもないし、適度に味わってやり過ごすみたいな感じだし。
だけどそんな私でも、玉へのクリスマスプレゼントは密かに用意してた。
シャワーの音が聞こえてきたのを確認して、そっと寝室へ移動。
そしてベッドの、いつも玉が寝てる位置のシーツの中に、そのプレゼントを隠した。
玉へのプレゼントは本当に悩む。
本当に玉が欲しがるようなものは、かなり高いものだろうし。
玉の欲しいゲーム類のものはわかるけど、クリスマスにそんなものをあげるのも、なんだか味気ないし。
だからせめて玉が健やかに快眠できるようにと、シルクのパジャマを選んだ。
なのに…。
シャワーから出てきた玉は、
「A、これ、クリスマスプレゼント」
と、紙袋を手渡してきた。
紙袋には玉の好きな超高級ブランドのロゴ。
何!?ブランド品?
チラリと玉の表情を確認したら、まるで菩薩のように神々しい微笑みで、私が中身を確認するのを待っている。
恐る恐る中身を確認したら、目がチカチカするような派手な模様が目に入ってきた。
また玉の顔をチラ見すれば、
「広げてみて」
と、また菩薩の微笑み。
すべすべとした滑らかな手触りのその布地を袋から取り出した途端、玉の表情が可愛らしく緩む。
「Aによく眠ってほしいから、シルクのパジャマにしてみた」
…ヤバい。
完全にカブった!
「今日はこれを着て寝たら?」
と、バスルームに押し込まれた私は…。
着替えなんて忘れて、スマホでそのパジャマの値段を調べていた。
…待って。
45万って…、たかがパジャマだよね?
どうしよう、私があげる予定のシルクのパジャマは、私なりに無理して買った3万円のものなんだけど。
…桁が違い過ぎるって。
どうにかして、あのベッドに隠したプレゼントを取り戻さないと!
1655人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りたわかめ(プロフ) - よーこさん» よーこちゃん…(/ω\)こちらこそ、これからもよろしくお願いいたします(/ω\) (2021年12月27日 1時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
りたわかめ(プロフ) - 和子さん» そんな風に言っていただいてうれしいです。こちらこそ、ありがとうございました♪ (2021年12月27日 1時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
りたわかめ(プロフ) - Mayさん» こちらこそ、お付き合いいただいてありがとうございました。これからもゆるゆるな日々が続いていくと思われます♪ (2021年12月27日 1時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
りたわかめ(プロフ) - lily810さん» こちらこそ、お付き合いいただいてありがとうございました。クリスマスに無事書き終えることが出来て、感無量です(/ω\) (2021年12月27日 1時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
りたわかめ(プロフ) - chiiiさん» またまたお返事が遅くなりまして、申し訳ないです。何とか完結いたしました。読んでいてもらえたらうれしいなあ♪ (2021年12月27日 1時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:りたわかめ | 作成日時:2020年9月5日 0時