続・金曜日のよるたま

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もう、今夜は飲むしかない！

冷蔵庫には何も入ってないわけで、仕方なく近くのコンビニに出かけた。

コンビニの雑誌コーナーには、さっきの玉の雑誌が並んでいて、私はなるべくそれを見ないように奥へ進んでいく。

なんか今夜は、短時間ですぐに酔えて、そのまま寝ちゃえそうなお酒がいいんだけど！

ワインのハーフボトルをレジカゴに入れたところで、並びのジュース売り場の辺りから強烈な視線を感じた。

黒いハットに黒いロングコート、黒いマスクを深めに装着している見慣れた体形の男の人が、じっとこちらを見ていた。

目が合うと、すっと目を逸らすその男は、どう見ても玉なわけで。

…てか、何してるわけ？

忙しいんじゃなかった？

『今日も遅くなるかも』

とかって、昼間にＬＩＮＥが来てたじゃん！







なんかムカついた私は、玉に八つ当たりがしたくなった。

カゴに入れたワインをショーケースの中に戻して移動すれば、いつの間にか玉はそのワインを手に取って、自分のカゴに入れていた。

なんか腹立つ。

ムカつきついでに、今度はスイーツコーナーで、気になるスイーツを何個かわざとらしく手にとっては戻す。

そしてその場を離れると、玉は私の手に取っていたスイーツを全部かごに入れていくわけで。

なるほど。

私の欲しいものは全部買ってくれるってわけね？

じゃあ、これも買ってもらおうかな。

雑誌コーナーで例の雑誌を手に取っては、チラッと視線を送ってはその場を離れた。

どうよ？自分のヌードが表紙の写真なんて、カゴに入れられないでしょ？

少し離れた場所から様子を窺っていたけど、玉は雑誌コーナーをスルーして、私の好きなアイスクリームを数個買っては、先に店を出て行ってしまった。

…八つ当たりしてスッキリするはずだったのに、この敗北感はなんなんだろう。









部屋に戻ったら、もう玉は勝手に合鍵で部屋に入っていて、いつもの場所に座っては、私が買ってきてた例の雑誌を手に取っていた。

「買ったの？これ」

無言で玉の手から雑誌を奪い取ると、床に放り投げる。

「なるほどね
だからご機嫌斜めって感じ？」

そんな玉の上からな感じの問いかけも、なんかムカつくから返事をしてやらない。

いつものように玉の隣に座るのが嫌で、そのままベッドでうつ伏せでふて寝。

最悪だよ。

なんでこんな夜に玉が来るわけ？

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