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『大体玉森くんさ、Aに干渉しすぎじゃない?
何でAの部屋に居着いてるわけ?
芸能人なんだから、少しは自覚したら?』
千歩に説教された玉は、無表情で返す。
「彼女の家に遊びにきてるだけで、何でお前に怒られなきゃいけないわけ?」
…あーあ、言っちゃった。
できれば穏便に、隠密で断りたいと思ってたのに!
案の定、電話の向こうでは千歩の甲高い悲鳴が聞こえてきて、玉はわかりやすく顔を顰めた。
『 は?彼女ってAのこと!?
本気で付き合ってるわけ?
いつから!?』
「最近。
だからもうAのこと、合コンに誘うのはやめてくれる?」
それだけ言うと、玉は勝手に電話を切ってしまった。
いや…、最悪の断り方とカミングアウトじゃん。
「何で言っちゃうかな
こういうのって、誰にも言わないもんなんじゃないの?」
玉はゆっくりと元の位置に戻ると、深いため息をつく。
「あいつにはちゃんと釘を刺しておかなきゃって思ってたから
合コンばっか誘ってくるし
ちょうどよかったわ」
「どうすんの?誰かにしゃべられちゃったら」
「俺もちゃんと人を見てるから」
確かに千歩は、軽はずみに言いふらすような子ではない。
だけど、あんなに簡単にバラしちゃうとは、玉は意外に大胆だ。
「明日は7時に起こして」
玉はあくびを噛み殺しながら、鼻先まで布団に潜り込む。
そして目だけを出して、布団の中からくぐもった声でこう告げた。
「A、きちんと言っておきたいことがある」
その声は何故か真剣だったから、私もちゃんと真面目に聞き返してみた。
「…何?」
「浮気したら、殺すから」
そう答えた玉の、布団から出てる目はちっとも笑ってなんてなくて。
その言葉に、私の背中は薄らと寒くなった。
玉はきっとこれを本気で言ってるんだろうな。
それは、どういう意味の殺すなのかわからないけど、それくらい許さないってことなんだろう。
やっぱり…、玉は私の予想していた以上に、本気だ。
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りたわかめ(プロフ) - よーこさん» よーこちゃん…(/ω\)こちらこそ、これからもよろしくお願いいたします(/ω\) (2021年12月27日 1時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
りたわかめ(プロフ) - 和子さん» そんな風に言っていただいてうれしいです。こちらこそ、ありがとうございました♪ (2021年12月27日 1時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
りたわかめ(プロフ) - Mayさん» こちらこそ、お付き合いいただいてありがとうございました。これからもゆるゆるな日々が続いていくと思われます♪ (2021年12月27日 1時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
りたわかめ(プロフ) - lily810さん» こちらこそ、お付き合いいただいてありがとうございました。クリスマスに無事書き終えることが出来て、感無量です(/ω\) (2021年12月27日 1時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
りたわかめ(プロフ) - chiiiさん» またまたお返事が遅くなりまして、申し訳ないです。何とか完結いたしました。読んでいてもらえたらうれしいなあ♪ (2021年12月27日 1時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りたわかめ | 作成日時:2020年9月5日 0時