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翌朝、いつものように玄関先で別れて、そのまま自転車で職場まで。

ああ…、なんていうか…。

濃厚な冬休みだった。

こんなに幸せでいいんだろうか。

とうとう一線も超えてしまったし、あの夜の彼の全てを記憶の襞に封じ込めたし。

もう感無量過ぎて、このままトラックに跳ねられて死んだとしても悔いはない。







昼休みの食堂で、

「あれから北山くんの家にずっといたんでしょ?」

と、霞さんに耳打ちされても、私は無表情を貫く。

本当は少しだけニヤけてるかもしれないけど、それを悟られないように視線を落とす。

「昨日の夜、朋ちゃんとLINEしてたんだけどさ
やたらと気にしてたよ、朋ちゃん」

「何をですか?」

そう訊ねたら、霞さんは辺りを気にしながら、また耳元で囁いてくる。

「したのか、してないのか」

あまりにストレートな発言に、私は動揺を隠しきれずに箸を置いた。

「その様子は…、」

そんなことを言いながら、霞さんは遠慮なしの視線を私に向けては、

「あー…、しちゃった感じ?」

なんて言葉を口にしては、ニヤリと口角を上げる。

…なんてことだ!

ちゃんと防御してたはずなのに、百戦錬磨の霞さんには解ってしまうんだろうか…。

とにかく、なんとか話を逸らして立て直さないと!

そう思ってるのに、霞さんは、

「気になって仕方ないみたいよ?朋ちゃん
また連絡してあげなよ」

とか、意味深な言葉でこの会話を終了させてしまった。

そっか、朋には連絡するって話になってたんだっけ。

まあ、近いうち…、とか思いながらも、この大事な思い出を簡単に誰かに話してしまうのはもったいない気もしていた。








なのに私は、冬休み明けで仕事が忙しいのを理由に、朋に連絡することをずっと忘れてしまっていた。

冬休み明けで溜まっている仕事を片付けながら、週に何度かふらりと予告なしに現れる彼との時間とで、あっという間に月日は流れていく。

そんな1月の終わりの深夜のこと。

深夜1時ちょうど、彼から電話が入った。

『起きてた?』

はにかんだように聞いてくるいつもの声が、今日は少しだけ違って聞こえた。

「起きてたよ」

だけど彼から、次の句がなかなか出て来ない。

『ちょっと…、今から行っていい?
大事な話があって』

その言葉を聞き終える頃にはもう、私の心臓は破裂寸前くらいに高鳴りし始めていた。

大事な話って何?

確か私も、元彼と別れる時にはこんな風に「大事な話がある」とかって切り出したんだっけ。

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りたわかめ(プロフ) - chiiiさん» お返事が遅くなり申し訳ございません。また続けて書いて行きたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたしますm(__)m (2021年12月27日 1時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
chiii(プロフ) - これからのお話が楽しみです! (2021年6月20日 14時) (レス) id: 3eedbd4ab6 (このIDを非表示/違反報告)
りたわかめ(プロフ) - 和子さん» こちらこそ、読んでいただいてありがとうございます。 (2021年6月8日 10時) (レス) id: 4a0ecf03f1 (このIDを非表示/違反報告)
りたわかめ(プロフ) - moraさん» 実は地味に更新してるんですよw不穏な流れになってるかもです<(_ _)> (2021年6月8日 10時) (レス) id: 4a0ecf03f1 (このIDを非表示/違反報告)
和子(プロフ) - 更新ありがとうございます。待ってました! (2021年6月1日 0時) (レス) id: f18c01eb01 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りたわかめ | 作成日時:2020年9月6日 19時

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