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「ファンじゃないけど、嫌いじゃないよ
芸能人とお知り合いになりたいだけ
そうしたら、他の芸能人の人も紹介してもらえるかもしれないじゃん」
チラリと鏡越しに霞さんを見たら、もうマグマが溢れ出す寸前みたいな怒り顔になってたから、慌ててパウダールームから連れ出した。
「何?あの子達!
北山くんのファンだって言うならまだしも!
今日は絶対に、あの子達を北山くんに近付けないから!」
そう言いながら旦那さんに報告に行ってしまったから、きっと今夜の北山くんのガードは最高レベルにまで引き上げられるんだろうな。
二次会会場は、近くのレストランを貸切で行われた。
彼はまだ来ていないみたいで、私達はさっきの彼女達の動向を観察していた。
彼女達は会場の隅の方で、同じ会社の人達と盛り上がってるみたいだった。
「北山くん、来たみたいよ」
霞さんの指さす方を見れば、いつの間に来てたのか、いつもの飲み友の輪の中にしれっと彼は紛れ込んでいた。
彼女達はそれに気付いたのか、早速スマホ片手にその輪に近付いて行く。
だけど案の定、近付く寸前で他の友達に遮られて、
「写真とかは遠慮してくれる?」
とかって、釘を刺されていた。
それでも沙綾と呼ばれていた例の子は、負けずに彼に近付いて行き、握手を求めているのが見えた。
「握手だけで済めばいいけどね」
霞さんは溜息混じりに呟く。
「あの子、確かに前に来てたわ、飲み会に
北山くんにウザ絡みして、隠し撮りまでしてたから出禁にしたんだけど」
ああ…、前に彼も話してたっけ。
あの子がそうなんだ。
他の子は諦めて元の場所に戻ったのに、彼女だけは諦めなかった。
ずっと彼の傍に居続けて、周りの友達がそれを遮ろうとしても負けてなかった。
「なかなか根性あるね、あの子」
霞さんも思わずそう呟いてしまうほど。
彼女の視線は完全に彼にロックオンされていて、第三者から見ても彼女が北山くんを狙ってるってことは一目瞭然だった。
「ちょっとトイレ…」
そう言って席を立った彼の後を追いかけて行こうとする彼女を見ていて、なんだか胸が痛んだ。
動機はどうであれ、彼女は本気なんだ。
何かを手に入れる為に一生懸命なんだなって。
そんなこと、私にはできないから。
だからなのか、彼女がうらやましくも思えた。
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りたわかめ(プロフ) - えぴさん» ありがとうございますm(__)m (2022年1月2日 21時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
えぴ - ほんとにリアルすぎて最高です! (2022年1月2日 18時) (レス) @page21 id: 06d564cdce (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - えりさん» 本日、移行いたしました。えりさんをドキドキワクワクさせられますように(*'ω'*) (2020年2月7日 23時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - renaruriさん» 更新いたしました。ちょっと急展開になってるかもです(/ω\) (2020年2月7日 23時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - moraさん» やったー!いい感じに予想を裏切れてる?私w moraさんの予想を裏切れるよう頑張ります(*'ω'*) (2020年2月7日 23時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わかめ | 作成日時:2019年9月28日 20時