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「それって、都合のいい言い訳なんじゃないの？
そろそろ飽きたから、しばらく会えないとか言っておいて、そのままフェードアウト、みたいな」
相変わらず朋は手厳しいけど、それがもし本当なら、それでもいいかなと思えるほど、この数ヶ月は楽しかったから。
濃厚な夢を見たと思えば、フェードアウトですら許せる気がする。
９月も半分を過ぎた週末の深夜、いきなりメッセージが届いた。
『今、何してんの？』
っていう、軽い感じの。
彼らしいと思いながらも、時計の針はもう深夜０時を軽く回っていて、その辺は彼らしくなかった。
「テレビ見てた」
そんな適当な返事を送信する。
本当はとっくにベッドに入って、スマホゲームをしてたとこなんだけど。
『今から行っていい？』
今から…って、今から！？
慌てて飛び起きたら、すぐに次のメッセージが届く。
「実は、もう前まで来てんだけど」
…マジか！
カーテンをこっそり開けて目を凝らすと、前みたいにガードレールに浅く腰かけて、手を振ってる彼の姿が見えた。
『行くね』
強引にそう言い切って電話を切った彼は、そのままマンションの中へ入っていく。
待って！
油断してたから、けっこう部屋は散らかってるし、なんだったら昼間に天気が悪かったから、思いっきり洗濯物も部屋干ししてるし！
2階の私の部屋に彼が到着したのは、多分1分もかかってなかったと思う。
「ドアガードしとけよ、危ねーだろ」
とか言いながら合鍵で勝手に入ってきた彼は、
必死で洗濯物を片付けようとしている私を見て、笑い出す。
「いいって、そのままで
昼間、雨だったしね」
笑いを堪えながらそう言うと、私の特等席へどかりと腰を下ろした。
「ごめんね、こんな夜遅く」
ちっともごめんなんて思ってもない顔でそう言うと、彼はレジ袋から何本もビールを取り出す。
「今日、クランクアップだったんだけど
やっぱ、Aちゃんに会いたくなって、部屋の明かりがついてたら会いに行こうと思って」
とか、可愛らしいことを言いながら。
「今日、終わったばかり？」
「そう、１時間ほど前に終わったばっか」
「打ち上げとかないの？」
「それは明日の夜」
彼は大きく伸びをすると、清々しい表情をしてビールを開ける。
それを私に手渡すと、自分の分も開けながら、
「やっと会えた、Aちゃんに」
そう言って彼は、幸せそうにくしゃりと笑った。
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りたわかめ(プロフ) - えぴさん» ありがとうございますm(__)m (2022年1月2日 21時) (
レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
えぴ - ほんとにリアルすぎて最高です！ (2022年1月2日 18時) (レス) @page21 id: 06d564cdce (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - えりさん» 本日、移行いたしました。えりさんをドキドキワクワクさせられますように(*'ω'*) (2020年2月7日 23時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - renaruriさん» 更新いたしました。ちょっと急展開になってるかもです(/ω＼) (2020年2月7日 23時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - moraさん» やったー！いい感じに予想を裏切れてる？私w moraさんの予想を裏切れるよう頑張ります(*'ω'*) (2020年2月7日 23時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わかめ
| 作成日時：2019年9月28日 20時
