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「…そっか、まだ気付いてないんだ？」
聞こえないくらいの小さな声でそう呟いた彼は、
「ちょっとだけ寝かせて
３０分経ったら起こしてよ」
そんなことを言って、畳の上にゴロリと横になってしまった。
しかも私の膝の真横に頭をピタリと付けて。
そして数秒で、本当に気持ちいいくらい健やかな寝息をたて始める。
私のこと信用してないはずなのに、何でこんな風に無防備に寝顔を晒したりできるわけ？
僅か数十�僂竜�離で見せつけられる寝顔は、また私をモヤモヤさせる。
長い睫毛。
その睫毛だけでいいから触れてみたい。
そのつるすべのほっぺは、どんな感触なんだろう。
脳内ではやめろと指令を出してるのに、指が勝手に動きそうになる。
だけど、
「A、そろそろ帰ろうか」
朋が不意に声をかけてきた。
驚いて顔を上げれば、意外にも朋は険しい顔をして、私の荷物を投げて寄越した。
「北山さんから、３０分経ったら起こしてって言われてんだけど」
そう訴えたら、意外にも弱弱しい声になってしまって、ますます朋は顔を顰める。
「篠原さん、３０分後に北山さんのこと起こしてもらえます？」
そのまま朋は強引に私の手を引いて、霞さんに丁寧にお礼を言って外に連れ出した。
外に出てからの朋はずっと無言で、話しかけるのもためらわれるほど険しい表情をしていて。
ようやく捕まえたタクシーの中でも、私達はずっと黙り込んだまま。
…もしかして怒ってる？
でも何に？
私が北山くんのことを黙ってたから？
家に帰ってきてすぐ、朋は冷蔵庫からワインを一本持ち出してきて、テーブルの上にどんっと置いた。
「聞かせてもらおうか？
一体何がどうなったら、あんな状況になるわけ？」
「飲むの？これから？」
「飲まないとやってられないじゃん
あんな寝顔見せつけられたら」
グラスになみなみとワインを注ぐと、仏頂面で手渡してくる。
「早く言え
北山くんと、何であんなことになってんのか、全部」
朋があんまり怖いから、洗いざらい全て話して聞かせた。
朋は黙って聞いていてくれたけど、まるでジュースみたいにワインをぐびくびと飲むと、目を座らせて私に顔を近付けてくる。
「Aさ、勘違いしない方がいいよ」
「何？勘違いって」
「北山くんはAに興味があるみたいだけど、それはAが物珍しいからだよ
それに都合がいいっていうのもある」
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18rf(プロフ) - わかめさん» わあ！返信有難うございます！！なるほど、そうだったんですね！！主人公ちゃんの気持ちすごいわかるなあ、北山さんに触れたい！！って毎回なってます笑これからの展開たのしみにしてますね！！ (2019年7月30日 0時) (
レス) id: 6b95d259ee (このIDを非表示/違反報告)
ふう(プロフ) - わかめさん» 返信ありがとうございます！沢山連載あるのに更新ありがとうございますTT (2019年7月22日 23時) (レス) id: 24794ead76 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - ふうさん» コメントありがとうございますm(__)mそんなこと言っていただいてうれしいです(/ω＼)今夜も更新しようと頑張ってますが、もう既に眠いのでくじけるかもしれませんが、どうぞよろしくお願いしますm(__)m (2019年7月21日 22時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - アップルさん» そんなことと言っていただいて、ありがとうございます！ご褒美だとか、本当にもったいないくらいです。夜桜と北山くん、かなり素敵だと思われます！どうぞこれからもよろしくお願いしますm(__)m (2019年7月21日 22時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - 18rfさん» はじめまして、コメントありがとうございます。毎回気になるところで終わりますよねwでもこれ、実は自分のためなんです。次を書きたくなるようなところで終わらせておかないと、次に書く気がなくなっちゃうので(/ω＼) (2019年7月21日 22時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わかめ
| 作成日時：2019年6月25日 22時
