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だけどしばらくしたら、私を膝から降ろした。
「明日、ちゃんと話つけてくるから。」
なんて、意外と爽やかな顔をして。
「まさか、Aに甘やかしてもらうとは思わなかったわ。」
とか小憎らしいことを言いながら。
「嫌だった?」
「嫌だったらよかったんだけどねー、これが。
…なんか、充電された感じ。」
サラッとそう言ってのけては、
「飯でも食うか。」
って、あっさり席を立ってしまった。
「会うの?菜乃花さんと。」
夕食中、さりげなくぶっ込んでみた。
だってさっきから、そのことが気になって仕方なかったから。
「わかんない。
でも、なんとかしないとね。」
「…嫌だな。」
本当は言うつもりじゃなかったよ、そんなこと。
でもつい、我慢しきれずに口に出てしまった。
「何が嫌?」
だけど先生は、ちゃんと私の呟きを拾い上げてくれる。
「先生と菜乃花さんが会うの。
なんか嫌だ。」
「なるべく会わないように事を済ませたいけどね。
そうもいかないじゃん。」
…って、やっぱり会うんじゃん。
「まあ、嫌だろうけど我慢して。
きちんと止めてやらないと、エスカレートしたら困るから。」
「それって菜乃花さんのために?」
「うーん…。
どちらかというとAのため?
今あいつに騒ぎを起こされたら、Aに一番迷惑がかかりそうだから。
…それより早く食えよ。」
先生は勝手にその話を強制終了させては、
「今日の出来なかった分、寝るまでに全部片付けるぞ。」
って、もうモードを切り替えてくる。
…鬼。
さっきまで憂鬱そうな顔をしてたくせに、もういつもの鬼教師に戻っちゃってるし。
その日の夜は予告通り、昼間の課題をダッシュで済ませて、ベッドに入ったのは深夜1時を回っていた。
お風呂から出てきたら、もう既に先生はソファーで夢の中。
揺り起こしたら、そのままベッドで私に背を向けて即寝してしまった。
翌朝、
「またインターホンが鳴るかもしれないけど、ヘッドホンでもして音楽でも聞きながら勉強して。」
なんて言い残して、そのまま仕事へ行ってしまった。
朝の9時ジャスト、インターホンが鳴る。
急いでモニターを覗きに行くけど、やっぱり誰も映ってはいなくて。
だけど驚いたことに、それ以降インターホンが鳴ることはなかった。
お陰で集中して勉強することができたけど、逆に鳴らなくなったインターホンのことも気になって仕方ないんだけど。
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わかめ(プロフ) - コメントありがとうございました!返信が二か月も遅くなりまして、大変申し訳ないですー(*'ω'*)これからはコンスタントにそこそこ更新できそうです。どうぞよろしくお願いします(*'ω'*) (2018年3月8日 22時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - わかめさん» ずっと更新待ってました!!!今から読みます!!! (2018年1月7日 8時) (レス) id: 1599802159 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - ゆきさん» いつもいつも、更新遅めで申し訳ないです(/ω\)引き続き読んでいただけたらうれしいです(*'ω'*) (2018年1月7日 1時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - わああああ〜〜〜ありがとうございます (2018年1月2日 22時) (レス) id: 1599802159 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - ゆきさん» お待たせいたしました。先程更新いたしました。ご期待に副えるかどうか心配ですがwwwこれからもどうぞよろしくお願いしますm(__)m (2018年1月2日 1時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わかめ | 作成日時:2017年12月29日 22時