GATE １８ →

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そして翌日、朝一番で渡された実力テストの結果は…。

数学の偏差値がなんと…、ギリギリ１０上がって４７になってた。

「すごくない？これ！」

珍しくテンションが上がってる私に、何故か先生は渋い表情。

「４７じゃまだダメだから。
せめて数学も５０台に乗せないと、志望校は厳しいかもね。」

わかってるよ、そんなの…。

少しくらい、誉めてくれたっていいじゃん。









「…まあ、予想通りだけどね。
俺的に。」

「何が？」

「Aは確実に偏差値上げてくると思ってた。」

当たり前じゃん。

あれだけ頑張れば偏差値も上がるって。

「でも、みんなこの時期、偏差値を上げてくるから。
油断すんなよ。」

なんか、今日は先生っぽいじゃん。

「来週辺り、模試の結果も戻ってくるから。」

「それもよかったら、ご褒美くれる？」

「…模試、数学が悪くて落ち込んでなかった？」

「ひどくない？裕太。」

わざと名前で呼べば、先生は眉をひそめる。

「学校では下の名前で呼ぶなって言っただろ。」

って、丸めたプリントで頭を叩かれた。

私が「裕太」って呼んだ瞬間、ドキッとした顔をしてたくせに。









「あと、明日から１人増えるから。」

先生は机の上に問題集を積み上げながら、そんなことを言ってくる。

「…１人増えるって？」

「うちのクラスの広川麗。
受験するらしいから、Aと同じように別室指導しろって。
教頭が。」

まさか、この狭い進路指導室にもう１人増えるってこと？

果てしなく嫌なんですけど！

「…すげー嫌だって顔してる。」

先生はそう言って笑うけど、私的には悟られないように必死で無表情を貫いてたのに。

先生にはわかっちゃうんだね。

それがなんだか、恥ずかしかった。









「そういうことだから、明日からは気を引き締めて？」

「どういう意味？」

「学校では気を付けろってこと。
今みたいに名前で呼んだりするなよ、ってこと。」

わかってるよ、そんなの。

でも今までみたいに、先生とこんな会話もできないんだと思ったら、学校に来るのも憂鬱になりそう。

「そんな暗い顔すんなって。」

「…してないし。」

「そう？
もう学校に来るのも嫌だって顔してるじゃん。」

そうやってすぐに私の心を読むのもやめてほしい。

だけど、

「学校以外では、甘やかしてやるから。
我慢しろ。」

って、頭を撫でるのは反則だと思う。

そんな少しのことで、私の気持ちはすぐに解けてしまうから。

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