GATE １８

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翌朝、目覚めたらいつもより体調のいいことに気付いた。

あれ…、そういえば夜中に先生がいたよね？

ベッドから半身起こして部屋を見回すけど、先生の姿はない。

だけど先生が来た証拠に、枕元には新しいペットボトルとゼリーが置かれていた。

もう飽きたよ、このドリンクもゼリーも。

だけど目覚めて先生がいないっていう感覚は、寂しいというより甘酸っぱい感覚で。

ヤバイ…、もしかして私、先生のこと好きになりかけてる？









慌ててスマホを取り出して、先生にメールを入れた。

[熱、下がりました
今までいろいろありがとうございました
もう大丈夫です
月曜日から登校します]

だって、こんなメールを送らないと私の性格上、また先生が訪れるのを秘かに待ちわびてしまいそうだから。

しばらくして先生から返信が届く。

[今から家に行くわ]

…って先生！

私のメールちゃんと読んだ？

もう大丈夫です、ってことは、もう来なくていいですって意味なんだよ？

教師なんだからそれくらいわかるよね？？？









それからの私は悲惨だった。

毎日、部屋着で先生に会ってたくせに、髪だって無造作だったのに、

慌ててシャワーを浴びて下着のまま、今、クローゼットの前で立ち尽くしてるところ。

…何を着たらいいんだろ。

そんなことを考えてたら、ガチャリと玄関の鍵が開く音がして、先生が入ってくる気配がした。

やば！

先生は鍵を持ってるんだった。

慌ててその辺にあった服を掴んで着込む。

先生が靴を脱いでこの部屋まで辿り着く、１０秒の間に。








「元気そうじゃん。」

先生は珍しく笑顔で私の部屋に入ってきた。

いつもこの部屋に来る時は、難しい顔をしてたり、憂鬱そうな顔をしてたもんね。

先生のことを何とも思わなかった時は、そんな顔をされても何とも思わなかったのに。

多分今、憂鬱そうな顔をして入って来られたら、確実に凹みそうなくらい今の私はなかなかヤバい。

先生は両手に大きな袋を２つ抱えてて、

「よいしょ。」

とか可愛らしい掛け声をかけながら、机の上に紙袋を置く。

「何ですか？それ。」

「お前さー、月曜日から学校に来るとか言ってたけど、月曜日から盆休みだから。」

そうなんだ！？

寝込んでたから、そういうことにはすっかり疎くなってたよ。

「だからこれ、宿題ね。
今週休んでた分も含まれてるから、しっかり勉強して。」

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