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いつの間にか、カウントダウンは過ぎていて。
「先輩、年明けちゃった!」
って言うと、慌てて正座を始める先輩。
「あけましておめでとうございます。」
だから、私も正座して、
「あけましておめでとうございます」
って、新年のご挨拶。
頭を上げて、目が合うと、お互いクスクス笑う。
「初詣どうしよう?」
「明日にしない?
寒くね?」
その後も先輩といろいろ、普段しないような深い話までしちゃったりして。
そういう話って、意外に体力を消耗するから、
ハイテンションでしゃべってんのに、いきなり電源が切れたみたいに、2人してそのままこたつで眠ってしまった。
目覚めたのは昼過ぎ。
つけっぱなしのテレビの音で目が覚めた。
ゆっくり体を起こすと、先輩はもう起きていて、ぼーっとテレビを見てる。
「…ごめん、A、シャワー借りるね。」
先輩は、普通にバスルームに入っていく。
てか、泊まってるし!
普通にシャワー浴びてるし!
でも、なんかもう慣れちゃって、先輩が本当のお兄ちゃんみたいに感じて、感覚が麻痺してきてる。
とりあえず私もシャワーを浴びて、着替えてから、改めて、
「あけましておめでとうございます。」
と、新年のご挨拶。
「初詣、行く?」
と、まだ寝起きのぼんやりとした頭で、2人で外に出る。
「寒っ。」
先輩が、自販機で暖かいコーヒーの小さいペットボトルを買ってくれたから、
2人でそれを手で温めながら、電車に乗った。
行き先は、大学近くの有名な神社。
「…人、多いかな。」
「てか、屋台出てんじゃね?
なんか食べよ。」
でもやっぱり神社に着いたら、すごい人で。
屋台もいっぱい出てたから。
「とりあえずお詣りしてから、買い食いしよてうぜ。」
って、先輩のテンションも上がっていく。
でもお詣りの行列がすごくて、神社の外まで並んでるし。
行列の最後尾につこうと人の波にもまれるうちに、とうとう先輩を見失ってしまった。
…どうしよう。
とりあえず、人の波から離れてみようと、列を離れようとした時、強く手を引かれた。
その手の主が玉森先輩と気付くのには、かなりの時間がかかった。
それくらいの人ごみで。
「もう、このまま繋いどこ。」
って、繋いだ手が先輩のコートのポケットにねじ込まれる。
驚いて隣にいる先輩を見上げるけど、先輩は何もなかったのような普通の表情。
…先輩、妹だと思ってる人に、ここまでする?
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りた(プロフ) - 奈美恵さん» コメントありがとうございます(*'ω'*)いつも移動中とかにまとめて書いてるので、すこぶる元気です(*'ω'*)またよろしかったら読んでやってください(*'ω'*) (2015年10月27日 9時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - にこさん» 貴重なご意見ありがとうございます。今はまだ、もうしばらく様子を見てくださいとしか言えませんが、またよろしくかったら読んでやってくださいね(*'ω'*) (2015年10月27日 9時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
奈美恵 - りたさんの小説が大好きです^_^いつも更新楽しみにしてます(≧∇≦)お体を大切に無理をしない程度で頑張ってください( ̄▽ ̄)応援してます!! (2015年10月26日 23時) (レス) id: 3060edf861 (このIDを非表示/違反報告)
にこ - 他のリンクしている玉森さんの言動と本編があまりにも違うので戸惑っています。これから解明されてくるのでしょうか?主人公ちゃんに共鳴してるので。 玉さんはあまりにも奔放で罪です。 (2015年10月26日 23時) (レス) id: d2f5284ef0 (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - にこさん» どうやら幻聴だったようです(/ω\)本当に申し訳ごさいません(/ω\) (2015年10月26日 22時) (レス) id: 421e8ef0d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わかめ | 作成日時:2015年10月2日 12時