ストロベリー・オン・ザ・ショートケーキ chapter 2

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お風呂から上がって、ドライヤーもかけずに、ベッドに潜り込もうとしたら、

いきなり玄関が開けられて、先輩が入ってきた。

びっくりして、ベッドの前で立ち尽くしてたら、

いきなり近づいてきて、ぎゅーってされるから。

「先輩、どうしたの？」

って、聞いたら、

「…お誕生日おめでとうは？」

って、拗ねたような声。

「お誕生日おめでとう。」

ようやく体を離してくれたけど、先輩は酔っぱらってるのかご機嫌で。

なんかテンション高いし。





ベッドに並んで座ると、何度も何度もキスしてくるし。

やばいな…この雰囲気、って思って、逃げようとするけど、

がっつり、腰に手を回されてるし。

このまま、酔っぱらった勢いで、されちゃいそうだから、

「水持って来るね。」

ってようやく、先輩の側を離れてキッチンへ。

…って、ついてきてるしー！

「…水とかいらないから。」

って、後ろから抱きついてくるし。

部屋着の裾から、手を入れてこようとするし。

これはもう…、本当にやばい！





「アイス！
アイス食べたい！」

とっさに浮かんだ言葉がこれ。

「…は？」

って、ちょっと憮然としてる先輩。

「コンビニに行ってくる。」

って言ったら、

「その格好で？」

呆れ顔で言われるし。

「着替える。」





「…行かなくていい。」

って、またキスされる。

今度は舌が入ってくる、長い長いキスで、

やっと唇が離された時に、思わず座り込んじゃうくらいのキスだった。

「あれ？立てなくなっちゃった？」

って、笑顔で先輩が私を見下ろしてる。

「俺の本気、伝わった？」

って、私の前に同じように座って、ほっぺたを指で突ついてくる。




「今日さー、みつとかと飲んでて、
彼女できたー、って報告したんだけど。
みんなにすげー、怒られちゃって、帰ってきた。」

何で？って、聞きたいけど、目の前にいる先輩が、次に何を仕掛けてくるか怖くて、何も聞けない。

「誕生日は彼女と過ごせよ、って、みんなに言われた。
Aは、俺と誕生日過ごしたかった？」

やばい…。

目の前の景色が、滲んできた。

今、瞬きしたら、涙が零れそう。

そんな私の様子に気づいて、

「え？A、何で泣いてんの？」

とか言うから、涙、零れちゃうし。

先輩は最低だ。

誕生日に一緒に過ごしたくないわけないじゃん。

でも、先輩は、私より友達に誕生日を祝って欲しかったんでしょ？

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