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…バレてるし!

なら、もうここは正直に打ち明けるしかない。

「玉森先輩のこと、好きになったら、私…、
幸せになれる?」

「…不安なの?」

不安だよ…。

決まってる。






「だって、私、傷つきたくない。」

「それは・・・、俺がAのこと、傷つけるってこと?」

「だって、幸せな恋愛がしたいもん。
大事にされたいし、大事にしたい。」

とうとう、玉森先輩の両手が伸びてきた。

その手は、私の頬に触れて、そのまま肩に降りてくる。

ゆっくり、先輩の顔が近づいてきて。

唇が触れそうな距離で、一旦、動きが止まる。

「大事にする…。」

小さく呟かれて、唇が重なった。

重なった唇は、すぐに離される。

「大事にするから、大事にして?」

って、いつもの先輩の優しい微笑み。






「まだ…、付き合ってもないのに、キスするの?」

私の精一杯の最後の抵抗。

私は今までの女の子とは違うから。

簡単に攻略できると思うなよ!?

「…あ、ごめん。」

って、ようやく私から離れてくれた。

先輩を押しのけて、冷蔵庫に向かう。

冷蔵庫から特別なチョコを取り出して、先輩の手に押し付ける。

「あげます。」

って言ったら、キョトンとした顔してる先輩。

「…え?いいの?」

「うん。」






「山田くんにあげなくていいの?」

「…うん。」

私からは絶対、好きだって言わない。

「じゃあ、何で俺にくれんの?」

また、先輩が距離を詰めてくる。

…絶対、言わないから。

「…いらないなら、返して。」

「返さないけど、何でくれるのか知りたいじゃん。」

…絶対言わない!






「なあ…、なんかもう…、もどかしすぎるんだけど。」

って、ふわっと抱きしめられる。

「俺のこと好き?」

絶対答えない。

でも、密着している先輩の体があんまり暖かくて、ドキドキする。

この暖かい場所にずっといたいな、って思ってしまった。

「先輩が、私のこと大事にしてくれるなら、
付き合ってあげてもいいよ。」

って言ったら、

「…は?何それ。
お前、生意気すぎ。」

なんて言いながら、甘えるみたいにおでこ同士をくっつけてくる。

そんな先輩の声は、とても嬉しそうで、幸せそうだった。

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りた(プロフ) - 奈美恵さん» コメントありがとうございます(*'ω'*)いつも移動中とかにまとめて書いてるので、すこぶる元気です(*'ω'*)またよろしかったら読んでやってください(*'ω'*) (2015年10月27日 9時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - にこさん» 貴重なご意見ありがとうございます。今はまだ、もうしばらく様子を見てくださいとしか言えませんが、またよろしくかったら読んでやってくださいね(*'ω'*) (2015年10月27日 9時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
奈美恵 - りたさんの小説が大好きです^_^いつも更新楽しみにしてます(≧∇≦)お体を大切に無理をしない程度で頑張ってください( ̄▽ ̄)応援してます!! (2015年10月26日 23時) (レス) id: 3060edf861 (このIDを非表示/違反報告)
にこ - 他のリンクしている玉森さんの言動と本編があまりにも違うので戸惑っています。これから解明されてくるのでしょうか?主人公ちゃんに共鳴してるので。 玉さんはあまりにも奔放で罪です。 (2015年10月26日 23時) (レス) id: d2f5284ef0 (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - にこさん» どうやら幻聴だったようです(/ω\)本当に申し訳ごさいません(/ω\) (2015年10月26日 22時) (レス) id: 421e8ef0d9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わかめ | 作成日時:2015年10月2日 12時

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