ストロベリー・オン・ザ・ショートケーキ chapter 2

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なのに、合鍵持って帰っちゃうし。

先輩が何思ってんのか、全然わかんない。









正月２日からバイト。

バックヤードで山田くんに会って、新年のご挨拶。

「初詣はもう行った？」

「行ったよ。
大学近くの神社。」

「俺も行ってたよ、そこ。
すごい人だったよねー？」

なんて話しながら、店内へ。

さすがに元旦を過ぎると忙しくて、山田くんともろくに話せないまま、閉店時間になった。

閉店後、駅まで一緒に帰ることになったから、

「昨日の初詣、誰と行ってたの？」

別に、変な感情はなく、普通に社交辞令的に聞いてみただけなんだけど。

「…え？友達だけど。男子の…。」

山田くんは急に挙動不審になる。

いけないこと聞いちゃったかなとか思って、話題を変えた。

「５日から授業始まっちゃうね。
月末にはもう試験だし。」

「そうだね···。」

って、あれ？

会話、弾まない？

「ね、Aちゃん、LINE交換しない？」

なんていきなり言われて、

「うん、いいよ。」

って、その場でアドレス交換をして。

「また、連絡するね。」

山田くんのはにかんだような笑顔を見て、

なんか可愛い、って思ってしまった。

なんだろう、母性本能くすぐる、みたいな。







夜、ベッドでうとうとしてると、山田くんからLINEが入ってた。

[初LINEだよ。
また明日もバイト、よろしくね。]

って、可愛らしいメッセージ。

[うん、明日も頑張ろうね。]

なんて、普通の返事を送る。

…恋に、堕ちれるのかな、山田くんと。

今はまだよく、わかんない。




間髪入れずに、またLINEが届く。

忍先輩からだ。

[明日の夜、暇？]

[明日は１９時まで、バイトです。]

送った途端に、即返信が来る。

[合コン来ない？]

合コン！？

しかも明日の夜？

[バイト終わってからでいいから、来て。
大学近くの店だから。]

初めてかも、合コンのお誘い。

大学生なら、一度は行ってみたいイベントではある。

山田くんのことも好きになれるかどうか、よくわかんないし。

一度そういう世界を覗いてみるのもいいのかも。

[行きます！
…てか、先輩、大久保先輩はいいんですか？]

だって忍先輩、確かあの後、大久保先輩と付き合い始めたはず…。

[大久保くんの主催だから大丈夫。
どうしても、１人メンバーが足りなくて。
助かったー。]

というメッセージが届いて、合コン場所の地図が送られてきた。

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