ストロベリー・オン・ザ・ショートケーキ chapter 2

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「···確かに宮田が来てくれた時に、いたけど。
看病なんてしてもらってないよ？
ずっとバイトを休んでたから、心配で見に来てくれただけ。」

それでもまだ、疑いのまなざしな私。

「ほんとに付き合ってないから。」

「でもコンビニで会った時、
玉森先輩、栞さんと一緒に夜の街へ消えていったじゃん」

「夜の街って…、何それ。
バイト仲間がバイトを辞めるから、送別会の買出しに来てただけじゃん。」

「でも宮田先輩がね、玉森先輩ん家が近いから、２人で先輩の部屋へ帰るとこなんじゃない？って。
あの日、花火大会だったでしょ？
２人で行ったんだろうって、言ってたもん。」

そう言ったら、眉間にしわ寄せた先輩が、

「宮田、ほんとあいつ、ろくなこと言わねえな。」

って、ぶつぶつ言ってる。

だから、ついでに聞いてみた。

「じゃあ、あのキスマークは？
誰がつけたの？」

先輩は急に頬を赤くして、

「栞さんじゃないから。」

とか言ってるけど、本当に？

「打ち上げの時に、２年の斎藤っているじゃん？
俺が酔っぱらって寝ちゃってる時に、首のとこにつけたんだって。
だって、知らない間についてたし。
なんかあいつ、俺のこと色白いとかって、えらい触って来るから。
マジでキモイわ。」

私が黙ってるからか、

「本当だって。
疑うなら、打ち上げの時にいたヤツに聞けばいいじゃん。」

って、ムキになってるし。





「てか、俺のこと、どんな風に見てんの？
俺、お前が思ってるほど遊んでないけど。」

「でも、私よりは遊んでるよ？」

「ま、お前よりはね。」

って、上から目線。

…腹立つ。

「俺さー、もう１年以上彼女いないから。」

「…もしかして、例の彼女が最後？」

「あれ以来、彼女作ってない。
てかさ、もう誰かと付き合うのめんどくさいんだよね。
勝手に俺のこと好きになって、勝手にイメージ作られて、
俺がその子のことを好きになった途端に、なんか違うって言われたりとか。
そういうの、もう飽きた。」

「でも恋愛って絶対、楽しいと思う。
私も今ちょっと、気になる人ができたし。」

勢いに任せて、つい告白してしまったら、

「…誰？」

って、尋問が始まってしまう。

「言わないよ。」

「言えよ！」

「まだ、好きかどうかわかんないもん。」

「どんなヤツ？」

「優しい。」

「それだけ？」

「多分、草食系。」

「そんなの、わかんないじゃん。」

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