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「え?けっこう来てますよ。
この間、実行委員会の1年生の忘年会もここでやったし。」

「そういえば実行委員会の忘年会、来てなかったじゃん、お前。」

「バイトを入れちゃってて、無理だったから。
だから1年生だけで、うちで忘年会開いてくれたんだよ。」

「まさか、高橋も来てた?」

「…来てた、けど。」

私の返事を聞いて、先輩は深いため息をつく。

「お前さ…、家に上げるなよ。」

「でも、他にもいたから。」

「全部男だろ?
何かあったらどうすんの?」

「そんなこと、考えてもなかった。」

何も考えてなかったよ、本当に、そんなこと。

ちょっと私、危機感なさすぎるのかな。




「それ以外にここに来た男は?」

「それ以外には…、引っ越し屋のお兄さんと、電気屋の人が配線に来てくれたのと…。」

「それは、ノーカウントでしょ?
じゃあ、元カレは?」

「…来た。」

「泊まった?」

「…泊まってない。」

「何で?」

確かにこの部屋に最初に遊びに来てくれたのは、村木くんだったんだけど。

今思えば、あの頃からちょっと様子がおかしくて。

一緒にごはんを食べて、すぐに帰っちゃったんだよね。

あの日は、キスもしなかった。

あれが村木くんと会った最後で、あのはあと電話で別れを告げられたんだった。




「俺、けっこう知ってるけどね、お前と村木のこと。」

って、珍しくお皿を片づけてくれる先輩。

「何を?」

「あいつ、相当お前のこと好きだったみたい。
俺と宮田に、付き合い始めてから、こんなことがあったとか、あんなことがあったとか、全部聞かせてくれたから。
ほとんど知ってる。
まさか、相手がAだとは思ってなかったけど。」

先輩がキッチンで洗い物を始めたので、ついていく。

だって先輩がどこまで知ってるのか、気になるじゃん!!

「俺が洗うから、水で流して。」

そう言われて、2人で並んで洗い物。

これって、新婚カップルみたいじゃない?

ドキドキしない?

…って感じなんだけど、先輩も普通だし、私も平常通り。

本当の兄妹みたいな感じ。

「先輩、どこまで知ってるの?」

核心に迫る。

「え?いろいろ。」

なんて話をはぐらかされるから、ますます気になって、

「教えてよ!」

って、強めに言ってしまった。

「お前、最近タメ口じゃん?」

「…じゃあ、教えてください。」

「いいよ、タメ口で。
敬語とか、かたっ苦しいし。」





「じゃあ、帰るわ。」

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りた(プロフ) - 奈美恵さん» コメントありがとうございます(*'ω'*)いつも移動中とかにまとめて書いてるので、すこぶる元気です(*'ω'*)またよろしかったら読んでやってください(*'ω'*) (2015年10月27日 9時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - にこさん» 貴重なご意見ありがとうございます。今はまだ、もうしばらく様子を見てくださいとしか言えませんが、またよろしくかったら読んでやってくださいね(*'ω'*) (2015年10月27日 9時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
奈美恵 - りたさんの小説が大好きです^_^いつも更新楽しみにしてます(≧∇≦)お体を大切に無理をしない程度で頑張ってください( ̄▽ ̄)応援してます!! (2015年10月26日 23時) (レス) id: 3060edf861 (このIDを非表示/違反報告)
にこ - 他のリンクしている玉森さんの言動と本編があまりにも違うので戸惑っています。これから解明されてくるのでしょうか?主人公ちゃんに共鳴してるので。 玉さんはあまりにも奔放で罪です。 (2015年10月26日 23時) (レス) id: d2f5284ef0 (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - にこさん» どうやら幻聴だったようです(/ω\)本当に申し訳ごさいません(/ω\) (2015年10月26日 22時) (レス) id: 421e8ef0d9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わかめ | 作成日時:2015年10月2日 12時

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