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終わりを決めずに、この家で暮らすと決めた夜。

深夜遅くにまた、雪が吹雪きはじめた。

雨戸を少しだけ開けて、Aは楽しそうに外の様子を眺めている。

こちらを振り返っては、手招きまでして。

仕方なく縁側に出れば、雨戸の隙間から強烈な冷気が入ってくるのに、Aは笑顔で積もっていく雪を眺めてる。

「明日、雪がやんだら雪だるまを作らない?」

いいけど。

今夜から大寒波が来るって、テレビでずっと言ってたけどね。

「ここって、いつもこんな感じ?」

「ううん、そんなに積もらないよ。
お正月に遊びに来てても、雪が降ってた記憶がないもん。」

じゃあ大丈夫だろう、とか安心してたのに。

翌朝起きたら、家の外はすごいことになっていた。









雨戸を開けると、外は目が痛くなるくらいの白銀の世界で。

空はどんよりと曇り、今は止んでるけど、また雪が降りだしそうな雰囲気。

「たいちゃん、ドアが開かないよー。」

外へ出ようとしたAが、玄関のドアを一生懸命押してるけど、それもそのはず。

多分20cmほど積もっちゃってんじゃないかな。

「まあ、どこにも行く予定がないから、ドアが開かなくてもいいんじゃない?」

そう言って、俺はこたつに逆戻りするけど。

Aはとうとう玄関から靴を持ち出して、縁側の方から庭へ降りてしまった。

「たいちゃんもおいでよー!」

って、手を振るAを、じっとこたつの中から眺めてる。

Aが喜んで庭を駆け巡る犬なら、俺はこたつで丸くなってる猫かもね。









でも結局、Aがしつこく俺を呼ぶもんだから、渋々庭に降りて、

つい楽しくなって遊んじゃって。

結果、俺らはずぶ濡れになって、まだ午前中なのに風呂に入ってる始末。

「楽しかったね。」

なんて、キラキラの目をして言わないでほしい。

今、一応俺ら、全裸で指し向かいなのに。

この家に来てから、Aにふしだらなことをするのはやめようって誓ってるのに。

Aは無自覚で俺を誘惑してくる。

なるべくAを見ないように目線をずらしてるのに、Aはわざわざ俺と目線を合わせようと顔を覗き込んでくる。

「たいちゃん、怒ってる?」

なんて、今度は切なそうな目をして。

「怒ってないから。
あんまこっちに来んなって。」

なのにAは無邪気に俺に抱きついてくる。

「また明日もしようね、雪遊び。」

…俺的には、もっと別の遊びがしたいんだけど。

布団の中で籠もってするような、大人な感じの?

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設定タグ:キスマイ , Kis-My-Ft2 , 藤ヶ谷太輔   
作品ジャンル:タレント
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りたわかめ(プロフ) - ひツじさん» こんにちは。実はリンクが外れてまして、この話は続きがあって、もう完結しています。リンクを貼り直しておきましたので、また読んでやってください♪ (2021年3月1日 17時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
ひツじ(プロフ) - 更新待ってます。 (2021年2月28日 23時) (レス) id: 5c2b66150e (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - 玲さん» 長いこと返信できずに申し訳ないです。しばらく更新できなかったので、ようやくお返事できます♪続きの展開、お気に召していただけたらとてもうれしいです(*'ω'*) (2018年3月3日 23時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 待ってましたー!!!ものすっごく嬉しいです!フランボワーズの藤ヶ谷さんが大好きなのでもう本当嬉しいです。しかもこの続きの展開に期待が(//▽//) (2018年1月2日 10時) (レス) id: b7c4bcac2b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わかめ | 作成日時:2016年12月21日 23時

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