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「今日はダメだって。」

力なく俺の肩を押してくるけど、そんなの無視して行為を進めていく。

もう何も言わなくてもわかってんじゃない?

声を出しちゃダメだとか、そういうのも。

ぎゅっと瞼を閉じるから、せめてもの慰めに部屋の明かりは消してあげる。

多分、俺らはこういう緊張感に飢えてるんだって。

いつも2人だけの密室で、誰にも邪魔されず気兼ねもせず、そんな行為を繰り返してるから。

だからAだって、こういうシチュエーションは新鮮なんじゃない?

ほら、今だって俺のこと拒否しようとして顔を背けるけど、

手のひらはしっかり俺のシャツの背中を、まるでおねだりでもするかのように掴んでる。









「…ダメだって言ったのに。」

抱かれた後の余韻で目を潤ませてそんなこと言われても、全然説得力ないけどね。

「知ってる?A。
今回は俺の実家で2泊するんだけど。」

「…知ってるよ、そんなの。」

「明日もあるよ、ってこと。」

そう言っただけで、Aの瞳はまた潤み始める。

どうだった?今日。

声を抑えて、なるべく気配も消して俺に抱かれるの。

あんまりAが唇を手のひらで塞いで、瞼を閉じてたから、

その唇をこじ開けて声を聞きたくなって、ちょっとAの嫌がるようなこともしたかもね。

それでもAは、声を出さないように一生懸命我慢してて、それが健気で可愛かった。









翌朝もAは勝手に早起きして、うちの母親にくっついて回るから、

昼過ぎにはAを外へ連れ出してあげることにした。

じゃないとAは電池切れしてしまいそうだったから。

近所の神社に初詣に連れて行って、実家近くを散歩。

「…あ、ここ俺の行ってた小学校。」

Aは足を止めて、柵の向こうの校舎を覗き込んでいる。

「たいちゃん…。
もし私達の子どもが生まれたら、この小学校に通ったりするのかな。」

って、ぼんやり校舎を眺めながら。

たぶんAは無意識で言ってて、深い意味はないっていうのはわかってるけど。

結婚なんてまだ考えられないとか言いつつも、心の奥ではかなり意識してんじゃない?

まあ、そこんとこは詳しく突っ込まないでおいてあげるけど。

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設定タグ:キスマイ , Kis-My-Ft2 , 藤ヶ谷太輔   
作品ジャンル:タレント
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りたわかめ(プロフ) - ひツじさん» こんにちは。実はリンクが外れてまして、この話は続きがあって、もう完結しています。リンクを貼り直しておきましたので、また読んでやってください♪ (2021年3月1日 17時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
ひツじ(プロフ) - 更新待ってます。 (2021年2月28日 23時) (レス) id: 5c2b66150e (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - 玲さん» 長いこと返信できずに申し訳ないです。しばらく更新できなかったので、ようやくお返事できます♪続きの展開、お気に召していただけたらとてもうれしいです(*'ω'*) (2018年3月3日 23時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 待ってましたー!!!ものすっごく嬉しいです!フランボワーズの藤ヶ谷さんが大好きなのでもう本当嬉しいです。しかもこの続きの展開に期待が(//▽//) (2018年1月2日 10時) (レス) id: b7c4bcac2b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わかめ | 作成日時:2016年12月21日 23時

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