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「そうじゃないけどさ…。」

「俺はあの子のこと好きじゃないし。」

「でも、その断り方って、翠ちゃんが嫌なんじゃなくて、
二階堂くんが彼女が欲しくないから、今は無理って断り方でしょ?」

そう言えば、二階堂くんは言葉を詰まらせる。

ほら、そんなこと予想もせずに断ってたでしょ?

「じゃあ、あの子はまだ俺のこと諦めてないってこと?」

「そういうことになるね。」

「マジか…。」

二階堂くんは長いため息をつくと、ぐったりとベッドに横たわった。









「女の子って、何であんなに面倒くさいわけ?」

瞼を閉じて怠そうに話す二階堂くんは、今日も弟感満載。

パーカーの前をだらしなく開けて、中に着ているTシャツもめくれてる。

「おへそ出てるよ。」

Tシャツを元に戻してあげようとした手を、不意にやんわりと掴まれた。

二階堂くんの手のひらはすべすべしてて、少しごつごつした、意外にも男の手だった。

「A、ちゃんと言っとかないといけないことがある。」

ちょっと固い声でそう告げると、二階堂くんはゆっくりと体を起こした。

掴んだ手はそのままで。









「今日、病院に行ってきた。」

「…うん。」

繋がれてるその手がやたらと熱くて、そっちの方が気になって、二階堂くんの話はあまり入ってこない。

「もう普段通りの生活に戻っていいって。」

「うん。」

熱いな、二階堂くんの手のひら。

熱くて大きくて、なんだか心地いい。

この手がずっと、私のためだけに動いてくれたら、

とか、よからぬ事も考えてしまう。

「だから、明日で戻るわ。
自分の部屋に。」

そう言われて、ようやく二階堂くんの顔を見た。

困ったような作り笑いで、じっと私を見てる。

もしかして、待ってる?

私が「もう少しここにいれば?」って言うのを、待ってるような顔をしてるよ?









「電気やガスは?
もう復旧したの?」

「親が…、払ってくれたみたい。」

そっか…。

それならもう、二階堂くんがこの部屋にいる理由はなくなったよね。

私が引き止める理由も。

あのね…、毎日楽しかったんだ。

灯りがついてて暖かい、この部屋に帰ってくるのが。

毎晩の、ウザいくらいのおしゃべりも。

でも私達は友達だから。

親友に近い関係だけど、そこには恋愛感情はないから。

ここは、笑って送り出すべきだよね。

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わかめ(プロフ) - にかはるかさん» そろそろ話もいい感じに入ってきました(/ω\)今日も更新しましたので、是非、読んでいただければ幸いです(*'ω'*) (2018年4月18日 22時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
にかはるか(プロフ) - 主人公ちゃん頑張ったー!にかちゃんどうするんだろ?ラブラブになれるかなー?!ドキドキがとまりません!! (2018年4月17日 4時) (レス) id: 3dfef49e61 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - チョコブラックさん» コメントありがとうございますm(_ _)mどちらも読んでいただけて幸せですー(*´∀`)♪ (2018年4月9日 23時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
チョコブラック(プロフ) - タマちゃんの方も読んだけどどっちも面白いし、読みやすい! (2018年4月8日 10時) (レス) id: e5c704bd79 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わかめ | 作成日時:2018年3月21日 4時

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