【兎さんは水浸し】1 ページ39
「付き合ってください！」
……ぽかん、としたまま立ち尽くしていると、相手は伝わらなかったのかと思ったのか、言い直す。
「俺と、恋人になってください、Aさん」
「……ええ、と」
……名無しの手紙がロッカーに入っていたから、おとなしく呼び出しに応じ、もういよいよ各寮の門限であるその時間に、中庭の井戸のそばの林檎の木の下で待っていると。
現れたのは、特にあまり話をしたことがない……と、言うと語弊がある。
以前、クラス合同授業があった時に、エースデュースがいない時、親切にも手伝ってくれた人だった。
それを機に、何回か立ち話をしたこともある。
制服には薄紫色のリボン。薄紫色のベスト。……オクタヴィネル寮の生徒。
……どうしよう、と思いながらも、良い機会なのかもしれない、とも思った。
恋愛に縁のなかった人生だ。こんなふうに、気立ての良さそうな人に好きになって貰えたのなら……。
……と、開こうとした口が止まる。
頭にふわりと浮かんだのは。
「……その、返事、まって、くれる……？」
「……もちろん！……よ、よかった。すぐに断られるかと思ってた」
「ええと。待たせても、必ずオーケーとは言わない、というか。その、お互いのこともよく知らないし」
「ああ、そう、そうだよね。……それでも、嬉しいよ。……よかった、噂は嘘みたいで」
「……噂？」
首を傾げると、彼は優しい笑顔で笑う。
「ハーツラビュルの3年生と付き合ってる、って噂」
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リュウ(プロフ) - なみゅさん» えへーありがとうございます♪ぼちぼち進めていきますー！ (2020年9月25日 3時) (
レス) id: 4f9eddeefa (このIDを非表示/違反報告)
なみゅ - あっ、好きです←急 (2020年9月24日 19時) (レス) id: 2c27511880 (このIDを非表示/違反報告)
リュウ(プロフ) - 月璃狐さん» えへ！笑ありがとうございます！お付き合い願えれば嬉しいです♪ (2020年9月7日 17時) (レス) id: 4f9eddeefa (このIDを非表示/違反報告)
月璃狐(プロフ) - あらら？ケイトくんの作品を探してたら、リュウさんでしたwあっこれから応援してます！更新頑張ってくださいね！ (2020年9月7日 15時) (レス) id: 0f0d9564e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リュウ | 作成日時：2020年9月6日 23時
