闇だけが教えてくれる強い光 Ⅱ (ページ5)

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玲於side

身体が動かなくなる病気。

ドラマや漫画だけの世界で他人事だった。

GENEからのAの脱退を1番最初に口にしたくせに俺が1番諦めきれてなかった。

この4年間、何度も北海道に行ったしAの母ちゃん、父ちゃんのとこにも行った。

1年前まではお墓に行くといつもあいつの好きなウィスキーが備えてあるからそれで生存確認をしてた。

1年前からなにも変わってない風景に焦りを感じていた。

Aが生きていたと聞いた時はやっと生きた心地がした。

でもAがもう踊れない身体になっているどころかもう歩くことも難しくなっているって聞いた時、なにも考えられなかった。

同じダンスクラスに一際目立つチビがいた。

隼『玲於なに？笑Aのこと見てるの？笑』

玲『見てねぇし！！ってか知ってるんだ。そいつのこと』

隼『一応、俺とキッズまとめてたからね笑』

なんてドヤ顔の隼にムカついてぐーぱんを食らわせた。

隼『実力は確かだよ。』

レッスンが始まってからは一気に目を持って行かれたし、惹き付けられた。

負けたと思った。

悔しくてレッスン終わりに

玲『おい、チビ。』

と声をかけてしまったからAに思い切り睨まれた。

『隼、なにこのチビ。』

隼『玲於だよ。笑お前ら似てるからめっちゃ相性いいよ笑多分爆笑』

玲『ムカつく、シメるか』

『賛成。』

初対面から悪友になった。

気づけば人生の半分はずっと一緒にいた。

なんでも分かると思ってった。あいつのことならなんでも分かる自信があった。

玲「ただのだせぇやつじゃん。」