短くした髪で笑う君が思い出の最後

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蓮『え、、？なんて、？』



『だから私はもう家族のことも涼太のことも自分のことも全て忘れるのいつか。』



姉ちゃんにそう告げられたのはもう5年も前のこと。



姉ちゃんは『若年性アルツハイマー』という病気を患っている。



病気のせいで舘さんと別れるって決断をした。



傷つけないうちに別れようと思ったらしい。



【325室 目黒A】



と書かれてる病室に入る。



唯「あっ！蓮くん久しぶり〜」



姉ちゃんの幼なじみ兼親友の唯夏さん。唯夏さんとは姉ちゃん経由で小さい頃から仲良くしてもらっていた。



蓮「舘さん今日、撮影って言ってったけど」



唯「私は夕方から現場入りだからその前に顔を出しとこうと思って。ね？A。」



唯夏さんは姉ちゃんの頬を触る。



唯「よかったね。唯夏さん来てくれてー」



俺と唯夏さんの言葉にはもう反応しない姉ちゃん。



半年前、姉ちゃんは言葉と感情までも病気に奪われてしまった。

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