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(劇中)
青年は21歳になっても、借金を返してきた。
毎回少しずつしか返せない借金は、どんどん利息が上乗せされるからだ。
ある日も青年は、高熱に耐えながら働いていた。
熱があることなんて当たり前のことで、貧血がないだけマシだった。
だが仕事からの帰り道、急に吐き気を感じ、道端にしゃがむと、激しい動悸もして、手も震えだしてしまった。
また、救急車を勝手に呼ばれて、入院にでもなったら困ると思い、立ち上がったが、5歩も歩かないうちに、体は大きく傾いて、コンクリートに体を打ち付け意識をなくした。
目が覚めると、味わったこととのない、ふわふわのベットでふわふわの毛布をかけて寝ていた。
パニックで体を起こすと、激しい頭痛が襲ってきて、再びベットに逆戻り。
深呼吸をして落ち着かせていると、ドアが開いて、厳つい顔をした同い年くらいの男が入ってきて、俺の額に触ってきた。
「ヒッ」
「大丈夫か?もう少しで医者くるからな」
「誰ですかッ、ここはどこですかッ、」
「ココは俺の家。暗い道で倒れる人がいたからビックリしたよ。」
「あっ倒れたんだ…。すいませんご迷惑かけました。帰ります。」
「はっ?高熱だろ?医者も来るからさ、もう少し大人しく寝てろよ、」
「ぃぇ、お構いなく、おれ、医者に見てもらうお金ないし、、、自分の家で寝てれば治るからっ、」
「金?そんなん気にしなくていいよ、俺が呼んだんだから俺が払ってやる。しかも薬飲まないとっ!」
「薬なんて、、、、そんな高級なもの…」
「はっ?高級?薬がか?」
「ッッ、俺にとっては高級なんですッ。
お金持ちには分かりませんよ!!!
俺は明日のメシも食べるのに大変なのに、薬や治療なんかに金使ったら、、逆に生活費なくなって餓死しちゃうくらい貧乏なんです!!!」
「ッッ……そうなのか?そんなに金がないのか?」
「そうですよ!!!ホントはこんなところで寝てる時間もないくらい、お金が必要なんですっ!!!ハァハァハァハァケロケロケロッッ、」
「おいおい大丈夫か?やっぱり大人しくしてろ!お金は俺が払う。薬もちゃんと飲ませる。ここにいた時間、時給と同じだけ渡してやる。だから、ちゃんと寝てろよ、、、、」
恐い見た目を裏腹に、興奮気味の青年の肩をさすって、枕の横に落ちていた濡れたタオルを、冷たい水で湿らせたあと絞って、額に乗せてくれた。
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ラン(プロフ) - btsmiap127さん» 喜んでもらえてよかったです!!またリクエストまってます!! (2018年12月6日 23時) (レス) id: 467cc0763d (このIDを非表示/違反報告)
ラン(プロフ) - 菜乃さん» リクエストありがとうございます!!了解しました!!テスト期間なので、少し待たせちゃうかもしれませんが、少々お待ちください!!(*´罒`*) (2018年12月6日 23時) (レス) id: 467cc0763d (このIDを非表示/違反報告)
btsmiap127(プロフ) - 書いてくださって、ありがとうございます!すっかりお姉ちゃんになった花恋ちゃんを読むことが出来たので、良かったです!!またリクエストした時はお願いします! (2018年12月6日 22時) (レス) id: 837dc869f3 (このIDを非表示/違反報告)
菜乃(プロフ) - リクエストです!お姉ちゃんが高熱を出して救急車で運ばれるというのをお願いいたします!もしよければ、1週間ほど入院してほしいです。 (2018年12月6日 17時) (レス) id: 04dcec29fa (このIDを非表示/違反報告)
ラン(プロフ) - btsmiap127さん» 少しリクエストと違ったでしょうか?“姉はママの看病”を書いてみました。遅くなってしまってすいませんでした!! (2018年12月6日 17時) (レス) id: 467cc0763d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ラン | 作成日時:2018年10月17日 23時