15.第拾弐話 ページ15
声につられて振り返ると
そこには、俺の愛しい人がいた
貴方『中原さん!』
中原「よぉ。調子はどうだ」
貴方『あ、はい!バッチリです!!』
勢いよくそう云った俺に対して、中也さんは
「それは良かった」と笑ってくださった
嗚呼、この笑顔でまた頑張れる…←
…え?何で心の中だと名前呼びで、
実際だと名字呼びなのかって?
親しいわけでもない人間に、ましてや男に
名前で呼ばれても迷惑だろ?つまりはそうだ
(※Aが勝手にそう思っているだけです)
貴方『それより、中原さんは何故ここに?』
中原「何だ、俺が居ちゃ悪いか?」
貴方『そんな!!断じてそんなことは!!』
中原「ハハッ、冗談だよ。
手前の背中が見えたから声を掛けただけだ。
悪かったな」
貴方『い、いえ!謝らないでください!
あっ、と。そうだ…あの、中原さん。
はいこれ、どうぞ』
幸せのあまり興奮気味だった頭を落ち着かせ、
持っていた封筒を差し出す
中原「これは?」
貴方『首領からの書類です』
中原「首領から?そうか……菊池」
そう云って、中也さんは手を伸ばしてきた
…が、何故か顔を顰められた
貴方『あ、あの…?』
中原「……菊池」
貴方『!は、はい!』
目でしゃがむように云われ、少ししゃがむと
中也さんが頭に手を乗せて……
頭 に 手 を 乗 せ て ?
貴方『!!!??』
中原「ん。書類ありがとな、菊池」
そう云って中也さんは、少し乱暴に撫でてから
笑ってくださった
貴方『ハ、ハイ………』
そう呟いた俺の顔は、凄く熱くて赤かったと思う
中原「んじゃ、俺はもう行く」
貴方『(ハッ)あ、あの!
ちょっと待ってください!』
俺は咄嗟に、立ち去ろうとした中也さんの
外套の裾を掴んだ
中原「ん?どうした?」
貴方『あ、えっと…その……』
よし、落ち着け俺。今日は頗る調子が良いんだ
云うぞ、絶対に云うぞ!
貴方『あの…今夜、用事はありますか?』
中原「別にねぇが……それがどうした」
貴方『いえ、その…一緒にどうですか?』
中原「何処に?」
貴方『飲みにです。この間、旨い店を
見つけまして』
中原「本当か!」
貴方『はい。ですから、ご一緒に…』
中原「手前がいいなら行かせてもらうぜ」
貴方『ほ、本当ですか!?』
中原「嗚呼」
よッしゃ!!今日の俺は絶好調だ!!
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死音心音2.0(プロフ) - ひぇっ感想ありがとう……!!貴方にそんなこと言われちゃったらね、もうくたばってもいいわ!!アイデア云々で全然進まんけど、良かったらたまーにまた見てな! (12月31日 21時) (レス) id: 9393f3cace (このIDを非表示/違反報告)
Nansyoku(プロフ) - ししし失礼します...まだプロローグ読んだだけなんですけどやっばいです大好きです....中也先生と主人公と芥川先生がどうなっていくのかを草陰からヌフヌフ言いながら見守ります...おうえんしてまぁぁぁす....!! (12月27日 21時) (レス) @page1 id: f226542404 (このIDを非表示/違反報告)
死音心音2.0(プロフ) - 新美悠華@文アル大好き💛さん» ありがとうございます!!また不定期更新になると思いますが、気長にお待ちいただけると嬉しいです…! (2023年3月18日 17時) (レス) id: 9991bd595c (このIDを非表示/違反報告)
新美悠華@文アル大好き💛 - おもしろいですこれからの投稿楽しみの極みですこれからも頑張って欲しいです (2023年3月18日 16時) (レス) @page32 id: 5309fc8273 (このIDを非表示/違反報告)
死音心音2.0(プロフ) - ★ayaka★さん» ありがとうございます!続きをお楽しみに! (2019年11月9日 23時) (レス) id: 2a5e77e557 (このIDを非表示/違反報告)
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