やはり大人はいけ好かない ページ14
私は保健室を後にして理事長室に剣城と一緒にやってきた。
金「では、やはり君達はフィフスセクターのシードだったというわけか:::聖帝のご意思として我が雷門を監視すると言うわけだな」
やっぱり、この理事長はいけ好かない。隣にいる奴なんて不敵に笑みを浮かべてるし、気持ち悪い。
剣「ああ」
金「サッカー部の乗っ取り計画が変更されたのは、あの化身と隣にいる:::」
そう言って金山理事長は私を睨む。逆に私は腕を組んで金山理事長を睨み返してやった。
貴「私だって聖帝の指示で動いたんだ。あんた達に文句は言わせねえよ」
冬「き、君!理事長になんていう口の利き方を!「まあ、まだ利用価値があったと言う事だろう」:::」
私を背に庇う剣城に冬海は口を噤む。そして冬海は話を続けた。
冬「久遠監督の件なんですが、黒の騎士団が来たと言う事は彼の排除?」
剣「俺の当面の任務は、化身能力者の監視と久遠の排除だ」
貴「右に同じく:::」
金「久遠か:::私達もいい加減あの男をどうにかしたいと思っていてね」
やっぱり、権力にすがる大人は嫌いだ:::。
――――――――――――
剣「俺はもう帰るが、珪子はどうするんだ?」
貴「サッカー部を見に行って来るよ」
剣「お前、自ら火の粉の中に飛び込むのかよ?」
大丈夫だから、と言って剣城の背中を校門の外に押し出す。心配そうに振り向く剣城に私は親指を立ててニカッと笑って見せた。
ごめんね剣城、私はやる事があるから。
剣「:::分かった」
私の心中を察したのか、引き留めることもなく剣城はじゃあな、と私に手を振った。剣城が見えなくなった時、
フ「お疲れ様、珪子」
フェイが入れ替わりに顔を見せると、私は深いため息をついて肩を動かす。
貴「なんというか、私は本当に世界を正しているのか疑問に思う時がある」
フ「大丈夫、大丈夫。まだずれているわけではないからさ」
本当かな?と言いながらフェイをジト目で見る私。自分が思っている世界の正し方とは全然違っていて思わず怪しく考えてしまう。
けれど、フェイは別に焦っている様子はない。なら、まだ大丈夫か:::。
フ「それに、君はもう世界を歪ませようとする子にあったんでしょ?」
貴「え、誰?」
フ「え、分かんないの!?耳にピアスを付けている子:::」
貴「:::あ」
フ「思い当たる子がいるみたいだね、その子は君と同じ異世界から来た子だよ」
益田:::あの子が。
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作者名:keito | 作成日時:2015年5月18日 0時