蒼星石と二人きり ページ11
貴「すいません、しばらくの間お邪魔しちゃって」
の「良いのよ、とても楽しかったから」
夕方５時、私は桜田家の玄関で桜田君のお姉さんと桜田君にお辞儀する。
翠星石は：：：しばらく桜田家に泊まらせてもらうことになった。こっちにいるよりも翠星石はいきいきと日常生活を送れると思ったからだ。
貴「ごめんね、桜田君」
ジュ「：：：まあ、別に。一体ドールが増えたからって家は狭くならないから大丈夫だ」
頬を掻きながら照れる桜田君に、私は無意識に笑ってしまう。
にしても、本当に桜田君が翠星石が暮らすのを許可したのは驚きだな。絶対にダメだとか言うと持ってたのに。
貴「翠星石の事、宜しくね？」
ジュ「：：：ああ」
桜田君に翠星石の事を頼み、私は自分の：：：蒼星石が居る家へと帰った。
貴「ただいま」
玄関をゆっくり開けて小さく呟くと、目の前に立つ蒼星石が見えた。私は目を丸くして、玄関を音を立てないまま閉めて蒼星石を抱き上げる。
蒼「お帰り、蒼。翠星石、いた？」
貴「居た：：：けど、桜田君の所に」
蒼「：：：そう」
貴「ていうか、蒼星石。ずっとここで立って待ってたの？」
私の問いに蒼星石は首を横に振る。これで首を縦に振っていたら、私は蒼星石に立ったまま待たせてしまった事になる。
いくら人形でも、立ったまま待たせてしまうのは申し訳ない。
蒼「おばあさんの事を見たり、マスターの様子を観察してたから別に大丈夫だよ」
にっこりと笑う蒼星石。
私は『観察』と言う言葉に苦笑いをするも、蒼星石を不安にさせないように笑みを浮かべた。
蒼星石を抱きかかえたまま、リビングへ続く廊下を歩いて行く。
途中には、ずっと眠ったままでいるおばあさんの寝姿が見える。私はおばあさんをチラリと横目で見た後、余韻を残すことなく、通り過ぎた。
貴「おばあさん、いつ目を覚ますのかな？」
私は、おばあさんと話したことが無い。それは自分がおばあさんが眠ったままの状態であった時に、この家に来たからだ。
いつからかは分からないけど、私が来てから目を覚まさないおばあさん。
けど、私には目を覚ます方法は分からないし。すべもない。
ただ、こうやって見ているだけ。
貴「：：：」
蒼「暗くならないで、蒼」
私は知らない内に暗い顔をしていたのか、蒼星石は私の頬にキスをする。
きっと、私に安心させようとしているのだろう。
私は蒼星石をぎゅっと抱きしめた。
貴「ありがとう」
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RIN - 蒼星石って女の子ですよね？あれ？ (2017年12月10日 20時) (
レス) id: a7bd376b17 (このIDを非表示/違反報告)
迷い少女 - 禁断の恋……グッジョブです！keitoさんナイスです！蒼星石私も大好きです！ (2017年2月11日 21時) (レス) id: 5455d9796b (このIDを非表示/違反報告)
スズム - 私こんな小説まっていました！続きまってます (2016年9月3日 23時) (レス) id: f5753a9cbf (このIDを非表示/違反報告)
AYURI(プロフ) - keitoさん» (`・ω・´)ゝﾋﾞｼｨ (2016年4月12日 17時) (レス) id: ec5663ae21 (このIDを非表示/違反報告)
keito(プロフ) - はい、読ませて頂きます<(_ _)> (2016年4月12日 17時) (レス) id: 5710870048 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：keito | 作成日時：2015年7月6日 17時
