その１８ ページ42
「いや……そりゃあ私の愛しい息子ですから。」
そんな返答に宿儺は面倒そうに顔を背ける。
宿儺「ケッ、血縁関係もない天涯孤独が何を言い出すかと思えば…」
「…それは悠くんも一緒ですよ。
あの年で一人なのは可哀想と思いませんか？」
宿儺「思わんな。」
「即答かよ」
もうちょっと意味深に溜めたりできねーのか、と菫はジト目で宿儺を睨むが、彼は知らんぷりを続けていた。
――だが菫は次第に歪めていた顔を戻し、穏やかな顔つきになる。
「……まあ、私も嬉しかったんだよな。虎杖くんが私を頼ってくれている、っていう事実が。
…正直、この世界に留まらなきゃいけないと聞いた時は少しだけだけど、寂しくなった。」
仲間の元へ戻りたいって純粋に思ったよ、と菫は呟く。
「でも、学長さんとの面談の後…
…いや、その前だな。ほら、お前が出てきた時とかもそうだったろ」
『いい加減にしろ、菫さんはバケモノなんかじゃない！！』
『……俺は銀さんと同様に彼女を信じるね！』
「五条先生もだけど、あんな嘘くさい話なのに心から信じてくれたのは本当に嬉しかった。
…無意識のうちにああやって人を動かす言葉をかけてくれる。そんな人間を私が愛さない訳ないでしょう？」
もちろん仲間としてですけど、と菫は笑う。
すると宿儺はケッ、と零すと、菫を自身から離した。
宿儺「……興が醒めた。
実にくだらんな、お前が戦う理論は。やはり所詮はただの人間、といったところか。」
とはいえ、と宿儺は言うと…
ｼﾞｬﾗｯ！！
「！！」
――手錠を、素手で簡単に斬るようにして壊した。
宿儺「お前が戦いに飢える姿を見れないとつまらんからな」
せいぜい暴れるが良い、と宿儺は悪そうな笑みを浮かべる。すると菫はそれが意外だったのか、キラキラしながら笑顔になった。
「お、オセロ…お前やっぱ良い奴…！！」
宿儺「言い忘れていたが次その名前で呼んだら殺すぞ小娘」
「…わかりました」
少し残念そうな菫さん。だが言ったら最悪伏魔御厨られそうなのでやめておく。
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勇者の人(プロフ) - ボブさん» 私自身シリアスも好きなんですが長くなると空知先生みたいにどうしてもギャグ突っ込みたくなるんですよね（笑）菫ちゃんはキャラクターを創作してきた中でもかなりヤバめのキャラなので楽しんでいただけて幸いです。コメントありがとうございました！ (2021年1月20日 2時) (
レス) id: 0ba614db75 (このIDを非表示/違反報告)
ボブ - 銀魂が絡むだけでこんなにもギャグ路線に行くのがすごいと思いました！たまにヤバくなる菫さんを見るのが最近の楽しみになってきました！更新頑張って下さい！ (2021年1月20日 2時) (レス) id: 95a51c0b56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：勇者の人 | 作成日時：2021年1月14日 8時
