だって、わたしがいる【銀魂】9

ビジュアル担当 ページ5

ガチャっ


店「お妙ちゃん…っ！大変大変！」


妙「わっ！店長！？
ちょっと、ノックくらいしてくださいよ！
まだAさん、準備中、」


店「ごめんごめん！
でも大変なんだ！！もうお客様が来ちゃったの！」


妙「えぇっ！？それは急がないと…っ！
Aさん、は…と、よしこれでバッチリ！！
わたしはあと髪だけ結って…」


店「と、とにかく急いでね！！」




バタバタバタ…


準備していた部屋に
突然、店長さんが来たと思ったら
開店前なのにお客様が来ちゃったようだ。

わたしはと言うと、
黒猫メイドの衣装に合わせて
お妙さんにメイクしてもらい
無造作だったワンレンボブ(と言うらしい)も
また綺麗に巻いてもらった。



妙「Aさん！今日はみんなもいるんだし
ハロウィンパーティーだから
上客と言えど、お客様と一緒に
楽しんじゃっていいからね！！」


「あ！はい！ありがとうございます！
お、お酒は飲んでる風を装いますね…。
また、役に立てないのは申し訳ないので…」


妙「ふふ、そうね！
今度こそ、土方さんにドヤされちゃうものね」


「あ、…ははは」




お妙さんとバタバタと店内に出ると、
ん？お客様来てるのよね…？
ものすごい静かで重い空気なんだけど…。


あれ？


「とっつぁん？」


見慣れた顔がそこにあった。
もしかして、上客ってとっつぁんのこと？
自分はいつも通りの格好で
部下にはちゃんと仮装させて
一番広い席を陣取り、
すまいるのNo.2を両脇にはべらかしている。
ゾンビの新八くんと…あの包帯男は…山崎さん？
が飲み干されたグラスや瓶を
必死に片付けているみたいだけど、
なんで、定春銀ちゃんと魔女っ子神楽ちゃんは
壁沿いで口元ひくひくさせながら立ってるのかな？



と「トシぃぃぃぃ！！！！
ドンペリまだかぁっっ！？？」


土「あああ！！今出すわ！
ちょっと待ってくれ！！」



お酒を浴びるように飲んでいる
とっつぁんが声を上げると、
奥から土方さんがお酒を持って出て来た。



「…っ！？？？」


妙「…まぁ！土方さんはドラキュラね！
似合うわねぇ、Aさん！」


「…え、ええ…！」



立襟のマントに白シャツ。
細い身体が映えるパンツに
チラリと見える、牙。

格好良すぎる。

見惚れていると
ふふとお妙さんに笑われ、
ハッと慌てる。



妙「あら、沖田さんは海賊ね！
さすが、真選組のビジュアル担当。
ふたりともほんとに似合うわね！！
さ、わたしたちも行きましょう！」


「はいっ！！」

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