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次の日の昼休み、凄く機嫌が悪くイライラMAXだった私の所に来たのは、憧れの莉沙先輩だった。
「これ、私のメアド。今度また、日程とか予定決めよ?」
「うわっ!えっ、はい!あ、ありがとうございます!」
莉沙先輩が教室から出る後ろ姿までしっかり見届けると、私は真梨の前でおおはしゃぎしていたのだった…
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さかのぼる事、朝の校門が開く直前。いつものように、早く登校した真梨を含めた友人数名と校門前でお喋りに花を咲かせていると、登校してくる莉沙先輩が見えた。真梨達に先に行くよう頼んで、すぐに駆け寄って放った言葉が、
「おはようございます先輩。あの、夏休み空いてる日ありますか?あ、あの…よ、良かったら…二人で遊びに行きたいなー、なんて思ってる今日この頃で…」
これだった。先輩と一緒の時間を作りたいが為のデートのお誘いだった。
「ありがとう!多分空いてる日はあると思うから、後で予定確認して千夏ちゃんの教室行くね。」
「はい!ありがとうございます!」
心の中で発狂した。
『ぃやったー!!!莉沙先輩とお話出来たー!しかも遊びに行く約束までもしかしたら出来るかも的なー!?Hoo!』
コホン、失礼。
先輩はすぐに行ってしまったけど、私は小躍りしながら教室に駆け込んだ。
一応授業はちゃんと聞いてたものの、先輩が教室に来ると思うと、どこかウキウキして集中できなくて…
ブーッブーッブーッ
だけど…2時限目の数学の時間。ん?どこからか携帯電話の着信音?
学校に携帯持ってくるなら電源を切るのがこの学校のルール。授業中に着信音が聞こえた事で授業は中断。その上、誰の携帯なのかを誰も名乗りでなかった為お怒りの数学教師が、昼休みに罰として課題の数学プリントを全員に持ってきた。
"連帯責任ですよ?自分が悪いのにやり過ごそうと黙っているのは卑怯だと思いますが?明日の朝、全員職員室に提出してください!"
だ、そうだ。はぁ…
本当に誰だったんだか…ただでさえ課題多いのに…
私のイライラの訳はこれだった。しかしそこに後ろから声をかけてきたのは…
お察しの通り莉沙先輩だった。
「遅くなってごめんね!これ、私のメアド!今度また、日程とか予定決めよっか。」
そして最初の会話だ。
遊びに誘って、空いてる日を教えに来るとは仰ってたけどまさかメアドくれるとは思わなかったから驚いたよ!
「楽しみにしてるね!」先輩はそう言って教室から去った。
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作者名:さくらももち | 作成日時:2016年11月2日 21時