３ ページ3
次の日の放課後、早速読書同好会に行ってみた。
「あのお…仮入に来たんですが…」
読書同好会は毎週木曜日に図書室で活動していたのだが、この高校の図書室は他の学校よりもかなり広く、棚には花の鉢が並び、その上照明も明るい、読書にはもってこいの環境だった。
小部屋の中央の丸テーブルに座っていた先輩は「あっ！」と呟いて眼鏡をあげると、誰かを呼びに行った。
数分後に何人かの先輩と一緒に戻ってきたのは、さっきの先輩だった。
「ようこそ！読書同好会へ！！」
声を揃えて叫んだ先輩方に驚いて、眼を丸くして立ち尽くしていると、また違う先輩が、
「あなたが仮入部初めてなの！どうもありがとう！」
と言って、テーブルに椅子を出してくれた。
先輩方は各々お菓子を食べたり本を読んだり自由な雰囲気だった。
「まずはお名前を教えてくれる？」
「あ、はい。山崎千夏です。」
「千夏ちゃんね！」「可愛い名前！」という声が飛び交う。
「えっと、知っての通り、ここは読書同好会です。本の感想を言い合ったり、部誌には好きな本の紹介を書いたりするの。」
やっぱり、私にぴったりの場所だ。
「今日はテーマに合わせた本について一人一人紹介するっていうのをやる予定だから、千夏ちゃんは見学しててね。」
「はい。」
たくさん魅力的な本が紹介されるうちに、下校時間になり、部活は終わった。
「本当はもう一人、二年生のメンバーがいるんだけど、今日は休みだったのよ。」
先輩と下校していると、そんな話をされた。
もう一人の先輩って、どんな人なんだろうね…
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さくらももち | 作成日時：2016年11月2日 21時
