この手を離すな【銀魂】4

おかしな依頼 ページ32

近藤さんに言われ、
1人、洗濯を干しながら首を傾げる。



それで、わたしは何を依頼すれば…？



悩んでいる、それはそうなんだけど
自分らしさとは何ですか？
わたしらしさを探してもらえませんか？
なんて、おかしな依頼過ぎる。
さすかのわたしでも分かる程に。
近藤さんに言われて、
妙案かもと思ったけど。
まぁ、単純にわたしが
銀時さんと話したいだけか…、も、


え、わたし

銀時さんと話したいんだ。


洗濯干しを進めつつ、
自分の感情に気づかされたこと。
遊郭に居た時だって、そうだ。
わたしは銀時さんが来るのを待ち望んでいた。
そっか、わたし銀時さんと話がしたいんだ。

そこから、急いで洗濯干しを終わらせ
前のように、突然押し掛けてもご迷惑だろうと
名刺を片手に万事屋さんへ電話を掛けてみた。



新『はい、万事屋銀ちゃんです！』


「あ、新八くん…Aです。
こんにちは」


新『Aさん！こんにちは！…わっ！
神『Aアルか！？元気アルかー！
ドSにいじめられてないアルかー！』
ちょ、神楽ちゃん！聞こえない…！』


ガチャガチャ


「ははは、神楽ちゃん、こんにちはー。
うん、いじめられてないよー」


新『ほら、神楽ちゃん…！もう…。
すみません、Aさん。
で、どうされました？何かご用ですか？」


「あ、うーん、用っていうか。
えと、銀時さんはいらっしゃいますか？」


新『ああ、銀さんに用ですか？
すみません、仕事でいないんですよ』


「…そうなんだ。1人でってことは、
危険なお仕事なの、かな…？」


新『僕らにも詳細教えてくれてないんですよ。
しつこくメールが鳴って、
めんどくさそうに出て行ったので
知り合いからの依頼だと思うんですけど』


「そっかぁ…。いつ戻られるかわかる？」


新『すみません、
それもはっきりとは聞いてなくて。
2週間は空けると言ってましたが…』


「え！？そんなに？」


新『そうなんです、こんなこと初めてで
僕たちも厄介毎に巻き込まれてないか
心配してるんですけど…』


「……ほんとだね…」


新『あ、あ！でも！
銀さんなら、大丈夫ですよ！
ぼ、僕らもまた面倒なことに
ならないといいなぁ！？っていう、
心配なだけで…ほんとに！！』



新八くんがわたしにまで心配をかけまいと、
電話口であたふたしている。
万事屋のみんなは、ほんとに優しい。



「うん、わかったわ。
色々教えてくれてありがとう、新八くん。
また電話するね」


新『は、はい！じゃあ、また！』

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