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アホらし : 土方 ページ45

「ではお気をつけて!」


銀「じゃあねぇ」



俺!が!払った!荷物を持ち
したり顔で手を振る、万事屋。
こいつ、俺たちがいるのわかってて
コンビニ入って来やがったな。
結局、何も買ってねぇじゃねぇか!!



土「…A、やっぱり俺も、」


銀「大変だよねえ!?
真選組副長さんともなるとぉ!?
こうしてる今もどっかでぇ!?
テロリストたちが徘徊してるかもしんねぇし!?」


「土方さんや皆さんが、
毎朝毎晩、見廻りしてくださってるから
かぶき町の方は安心して過ごせるんですもんね!
ほんとに、ご立派なお勤めです」



なんでそう、易々と乗せられちまうかなぁ!?
と声を上げたくなるほどに
素直にうんうん、頷いて俺を讃えるA。
お、おお、任せろと訳も分からねぇ返事をして。



銀「俺たちも行こっか!
深海魚特集始まっちまうし」


「そ、そうでした!!
お二人も待たせてるし、急がないと!
じゃあ、土方さん!ありがとうございました」


銀「まったなぁー」



俺にだけ向けられる、したり顔を
思いっきり、睨み付ける。
まあ、こいつがいれば
おかしな輩には集られねぇだろうが…



銀「Aちゃんと俺って、
食べ物の好み似てるねー!」


「ほんとですね!!
美味しいお店、今度教えてください!」



もう俺なんか、居なかったみてぇに
るんるんでその、クソ天パを揺らす、
野郎の後姿を見てっと
Aの周りをうろつく、輩に見えて
叩き斬っちまいそうにならぁ!!



土「っっはぁ…!
いっつもどっからか湧いて来やがんな、
あの野郎は!……、」



煙草に火を点けながら、
翻した身体をそのままに
横眼で奴らを振り返る。



楽しそうに話しながら、
ちょうど角を曲がるタイミングで。

俺は必然と口から出かかった、
声にならなかった声を
吐いた煙に乗せて誤魔化す。

慌てて、口を噤み
誰が見てる訳でもねえのに
足早にその場を離れる。



分かってる。

分かってるからこそ、
分かっちまいたくなんかなかった。

気づいちまいたくなんかなかった。



煙草を吸っていても、
煙を思いっきり、吐き出してみても
気持ちの悪さが込み上げてくる程に
腹が立ってんのは、



あいつが、
野郎に向ける
心底、嬉しそうな笑顔に
気づいちまったからで




土「…………アホらし」



自分の耳にすら
届くか分からねぇ声を漏らして、
飼猫が野郎に懐いただけだと
納得しようとして、



土「…俺の、もんじゃねぇや」



ともう一度、声を漏らしていた。

ん、 : 銀時→←オレオ : 土方



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美雨(プロフ) - シリアス系の人さん» 更新が滞っていたのにコメントいただけて、嬉しいです!ありがとうございます!ゆっくりにはなってしまいますが頑張ります!! (2019年6月23日 22時) (レス) id: c9e3b5a9e5 (このIDを非表示/違反報告)
シリアス系の人 - いつも見てます!更新頑張ってください! (2019年6月23日 19時) (レス) id: 3f134b9658 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:美雨 | 作成日時:2019年5月19日 23時

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