検索窓
今日:7 hit、昨日:3 hit、合計:55,915 hit

ページ24

鏡に映る自分をじっと見つめる。
数度、瞬きをして
髪を上げてみたりしてみる。
遊女から足をあらって、
幾月か経つけれど
怒涛の日々が続いて
自分の素顔をこうして、時間をかけて
見つめたことはなかったと思い返す。
考えれば、こどもの頃から
肌や唇に色を乗せてきたし
素顔でいる時はほとんど眠っていた。


今日は、どうしよう。


今日は総悟さんと
どこかに行くであろうことが決まってる。
いつも通りでいいか、少しくらい
紅でも引いてみようか。
遊女時代の化粧道具はほとんど置いてきたので
簡単にしかできないけれど。
垢抜けない顔をした自分をもう一度見つめ、
眉を顰めてから、薄く紅だけ引くことにした。



がら…



土「…おう」


「!土方さん。おはようございます」



紅を引き、髪は梳かすだけに留めて
部屋を出ると土方さんが
こちらに歩いてきた。
道着姿で、朝練を終えたのだろう。



土「早う。少し、遅くねぇか?」


「あ、今日はお休みをいただいています」


土「そうなのか。だから、着物か。
それにしては早ぇな。
どこか出掛けるのか」


「どこに行くか、そう言えば
聞いていなかったので
早めに準備をしておこうと思いまして」


土「聞いてない…?って、
誰かと約束でもしてんのか」


「はい。約束というか、
言い渡されたと言うか…」


土「それって…もしかして、よろ、」


沖「おう、起きたか。A」



土方さんが怪訝な顔で何かを言い掛けた時、
土方さんの背後から、総悟さんが現れた。



土「総悟。お前、やけに早ぇな」


沖「用があるから、今日は
有休にしやすって言ったじゃねぇですかい。
早起きもしまさぁ、いつも通り」


土「いや、お前
早起きなんてしたこと一度もねぇだろうが」


「お早うございます。総悟さん」


沖「おはよ。とりあえず、
食堂行って、飯食おうぜ飯」


「はい、分かりました。
おばさまたちの朝ごはん、
しっかり戴くの初めてです!」


沖「あ?いつも食べてねぇんですかい?」


「みなさん、たくさん食べられるので
わたしは残りをつまむ程度なんです」


沖「そりゃあ、だめでさぁ。
朝こそ、しっかり食べねぇと。
今日はいろんなことしやすからねぇい。
土方さん、おかわりは1杯までって
法度に入れた方がいいんじゃねぇですかい?」


土「え…あ?…おい、お前ら、」


「ところで、総悟さん。
今日はどちらに?」


沖「決まってまさぁ。
デートに行くんでぃ」


土「……っっはあああぁぁ!??」

浮ついてる→←姑息 : 銀時



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (59 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
112人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 坂田銀時 , 土方十四郎
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

美雨(プロフ) - シリアス系の人さん» 更新が滞っていたのにコメントいただけて、嬉しいです!ありがとうございます!ゆっくりにはなってしまいますが頑張ります!! (2019年6月23日 22時) (レス) id: c9e3b5a9e5 (このIDを非表示/違反報告)
シリアス系の人 - いつも見てます!更新頑張ってください! (2019年6月23日 19時) (レス) id: 3f134b9658 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:美雨 | 作成日時:2019年5月19日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。