検索窓
今日:15 hit、昨日:1 hit、合計:82,950 hit

思わず ページ45

山「あ、いいよ!Aちゃん!
あとは僕らで片付けておくから!」


「…でも」


隊「主役はんなことしなくていーの!
荷物の整理もあるだろうしもう休みな!!」


「…すみません、ありがとうございます」



会がお開きになったところで、
瓶などの後片付けをしていると
山崎さんや隊士の皆が買って出てくれた。
わたしは頭を下げてから、
お言葉に甘えて広間を後にする。



土「おお、まだいたのか。
今日は疲れただろ。早く休め」


「土方さん…!
今日はありがとうございました。
その、こういうの初めてで…
嬉しかったです…わたし」


土「そ…うか」


「じゃあ…お休みなさい」


土「おやすみ…?」



そう言っておきながら
慌てて、自室とは反対側に向かうわたしを
土方さんが不思議そうに眺めたけれど
急がないと間に合わなそうで

玄関を草履も適当に出ると
その背中に思わず、大きな声が出る。



「…銀時さんっ!」



振り向く、その姿に
酷く安堵を覚える。



新「あ…ああ、じゃ、銀さん!
僕たち、先帰ってますね!
さ!神楽ちゃん!
夜更かしは美容の敵だよ!?」


神「かぶき町の女王に
敵なんかいないアル!…ふぁあ」


新「はいはい。女王、
帰ってすぐ寝ましょうね」



駆け寄るわたしにふたりは
手を振りながら、去って行き
銀時さんだけがわたしに向き直った。



「…はぁはぁ、よかった。
片付けてたら姿が見えなくなってたから
もう、帰っちゃったのかと」


銀「ちょ、まだ走っちゃ痛ぇんじゃね!?
ごめん、忙しそうだったし
こんな時間だったからさ、
神楽がもう眠い眠い、うるさくてよ。
また出直そうと思ってたんだ。
さ、探しちゃった?」


「はい…!すごく」


銀「…!!そ、そか!ごめんな」


「いえ…あの、忙しいのに
今日は来てくださって
ありがとうございました。
……銀時さんが来てくれて、
すごく、すごく嬉しかったです」


銀「…!!?」



銀時さんは眼を見開くと
一度、口籠り
照れたように頭を掻いた。
見上げる銀時さんの髪は
月の光にきらきらと輝いて、
夜の藍色に溶けるようで
とてもとても、綺麗だった。

思わず、伸びた指に
銀時さんが肩をビクつかせる。



銀「…え、?」


「あ、ごめんなさい。
髪があまりに綺麗で」


銀「髪?え、俺の?」


「はい…。素敵ですね、銀色の髪」



ああ、そうか。


わたし、どっかで
不安だったんだ。


だから、今

こんなに

安心しているんだ。



「銀時さんのおかげ…」

なんでだろうな : 銀時→←しみったれた顔 : 銀時



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (56 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
108人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 坂田銀時 , 土方十四郎
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

にじゅまるる(プロフ) - 美雨さん» いえいえ!!こちらこそ修正してくださってありがとうございました!!(°▽°) (2019年5月1日 9時) (レス) id: dfaa12cf19 (このIDを非表示/違反報告)
美雨(プロフ) - にじゅまるるさん» あわわわ…!何故に三番隊!笑 完全に間違えていました!ご指摘、わざわざ、ありがとうございます!!修正させていただきました! (2019年5月1日 0時) (レス) id: c9e3b5a9e5 (このIDを非表示/違反報告)
にじゅまるる(プロフ) - こんにちわ^^!!少し聞きたいことがあるんですが、三番隊隊長は総悟じゃなくて終兄さんじゃないんですか?もし私の間違いであればごめんなさい…けれど気になったので… (2019年4月30日 15時) (レス) id: dfaa12cf19 (このIDを非表示/違反報告)
美雨(プロフ) - 夏終朝凪さん» 嬉しいお言葉ありがとうございますっっ!!これからもう少し銀魂世界寄りになっていく予定なので、引き続き楽しみにしてもらえたらと思います!コメントありがとうございます涙 (2019年4月16日 23時) (レス) id: c9e3b5a9e5 (このIDを非表示/違反報告)
夏終朝凪(プロフ) - 続きが気になります!とても読みやすいですね!更新楽しみにしてます!(*´▽`*) (2019年4月16日 21時) (レス) id: 06ec7af5b3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:美雨 | 作成日時:2019年3月29日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。