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凡ゆる手立て : 土方 ページ39

じゃあ、また詳しい話は後日、
と言って、退院手続きを請け負う為に
医者の元へと病室を出る。



土「…………なんだ」



納得いかねぇ眼で既に、
分かってはいたが



土「話があんなら、早くしろ」



振り返るつもりは無く、
足を止める。



銀「……てめぇ、四辻の捜査に
Aちゃんを利用するつもりか」



病室を数分遅れで出たのであろう、
駆けて来た足音は
紛れもなく、こいつのモノで。



土「Aを使って、
四辻を晒し首に出来るって言うなら
利用する価値はあんだろうな」


銀「ってめ、」


土「分かってねぇかもしれねぇが、」


銀「!?」



ゆっくりと振り返り、その眼に教示る。



土「処刑出来なければ、
奴は凡ゆる手立てを使って
這い出ようとする筈だ。
そうなった時、
四辻が真っ先に欲するモノはなんだ」


銀「……っ!」


土「アホなてめぇでも、ガキでも分かる。
自身の親だけじゃなく、
村ひとつ、燃え潰した奴だぞ。
何十年経とうが、今回の件で
奴が十二分にイカれてることは証明された。
てめぇの私欲で考えられる程、
こちとら、ヒマじゃねぇんだよ」



赤い眼が揺れ動いたのを確認して、
止めていた足を動かす。

押し黙ったままの奴は
声も足も出さぬまま、



土「………落ち着いたら、
町にも出られるようになんだろ。
お前らも保護に協力しろ」


銀「…っ!!」



吐き捨てて、足を早め
階段を降りる。
事実、Aの立場を知って
眼を光らせてくれる存在が
多いに越した事はねえ。
奴らの手を借りようとは
思っちゃいねぇがよ。



ピッ…



山『もしもし、副長?
取り調べ、ひとりで大丈夫でした?』


土「問題ねえ。
それに取り調べに来た訳じゃねぇ」


山『え?そうだったんですか?
じゃあ、なん、』


土「頼んでおいた、平太の方は
どうなってる?」


山『ああ、はいはい!
それは上手く進んでますよ。
彼の頑張り次第でもありますけど…』


土「ああ。頼んだぞ。
……それと、
一人、女中を探してたよな」


山『はい、おばちゃんが
腰を痛めて辞めちゃってから、
何かと俺が手伝わされる羽目に…』


土「新しい奴が見つかった。
3日後、連れてく」


山『ほんとですか!?
あ、今面接してきたんですか!?
そうならそうと言ってくださいよ!
おばちゃんに伝えておきますね』


土「ああ。医者と話してから戻る」


山『分かりました!…ん?
え、医者?……医者って、
あ、あれ?副長?副ちょ、』




ツーッツーッツーッ

眼の保養 : 沖田→←局中法度 : 土方



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にじゅまるる(プロフ) - 美雨さん» いえいえ!!こちらこそ修正してくださってありがとうございました!!(°▽°) (2019年5月1日 9時) (レス) id: dfaa12cf19 (このIDを非表示/違反報告)
美雨(プロフ) - にじゅまるるさん» あわわわ…!何故に三番隊!笑 完全に間違えていました!ご指摘、わざわざ、ありがとうございます!!修正させていただきました! (2019年5月1日 0時) (レス) id: c9e3b5a9e5 (このIDを非表示/違反報告)
にじゅまるる(プロフ) - こんにちわ^^!!少し聞きたいことがあるんですが、三番隊隊長は総悟じゃなくて終兄さんじゃないんですか?もし私の間違いであればごめんなさい…けれど気になったので… (2019年4月30日 15時) (レス) id: dfaa12cf19 (このIDを非表示/違反報告)
美雨(プロフ) - 夏終朝凪さん» 嬉しいお言葉ありがとうございますっっ!!これからもう少し銀魂世界寄りになっていく予定なので、引き続き楽しみにしてもらえたらと思います!コメントありがとうございます涙 (2019年4月16日 23時) (レス) id: c9e3b5a9e5 (このIDを非表示/違反報告)
夏終朝凪(プロフ) - 続きが気になります!とても読みやすいですね!更新楽しみにしてます!(*´▽`*) (2019年4月16日 21時) (レス) id: 06ec7af5b3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:美雨 | 作成日時:2019年3月29日 0時

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