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オーナー : 銀時 ページ49

月「ちょ、ちょっと落ち着け!銀時!」


銀「落ち着ける訳ねぇだろ!!
身請けってどういうことだよ!!?」



がたた…っ



神「銀ちゃん!!」



電話を切って、吉原にすっ飛んでくると
玄関先で月詠と日輪が待っていた。
俺は切れる息も絶え絶えに、まくし立てる。



銀「そんな、だって昨日の今日だぞ!?
既に決まってたことなのか!??」


月「いや、決まってなどおらんかった。
昨夜、突然決まったことなのじゃ」


日「銀さんには申し訳ないことをしたと
連絡しようと思っていたところなのよ」



日輪が眉を下げながら、
車椅子で俺に駆け寄る。



銀「…どこだ、どこに身請けされたんだ!?」


日「…銀さん……」


月「それはわっちらからは言えぬ。
守秘義務があるんじゃ」


銀「…っは、…んだよ、それ」



がたた…っ



土「おい!!!身請けってAか!?
まさか、四辻じゃねぇだろうな!??」


日「土方さんっ!?」


月「っば!お前、余計なことを!!」


銀「…四辻?」



突然、駆け込んで来た土方くんが
俺に眼もくれないで日輪に詰め寄る。
その後、息切れした新八が流れ込んで来た。



新「よ、四辻…って、はぁはぁ…あの!?」


神「何ネ、新八、知ってるアルか?」


新「何言ってるの、神楽ちゃん!
この前、姉上が風邪引いて
病院一緒に行ったでしょ?四辻病院!」


銀「…い、医者なのか!?」


神「あれアルか!ん?でも四辻って、
四辻堂?あの大っきい百貨店の」


土「ああ。四辻は医師免許を持っていて
難症な手術は勝手出て成功させてる。
だが、四辻病院の医者じゃねえ。
病院も百貨店も他の家業全てを取り締まってる、
謂わば、オーナーだ」


神「超絶金持ちってことアルな!?」


土「そうだ。
親の脛齧って継いだ、ボンボンじゃなく、
自身で立ち上げた全てを成功させてる経営者だ」


新「す、すごいですね…そんな方なら
遊女の身請けもそりゃあ、出来るか…」


月「…故に、何千万円の額ではない」


新「…っ!??お、億ですか!??」


月「ああ…。その額を揃えるまではと
ずっと通い続けていた御方じゃ。
あまりにも突然でAにも話したが、
わっちらかて、悩む時間を欲した。
じゃが…、」


日「すごく真摯な方で、Aさんを
ほんとに想っていたの。
Aさんにとっても、これ以上ない
身請け先だと思うわ」


銀「……、それで、
Aちゃんは受け入れたのか?」


神「銀ちゃん…」


月「…ああ」

万が一 : 土方→←勘 : 土方



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作者名:美雨 | 作成日時:2019年2月27日 23時

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