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勘 : 土方 ページ48

目紛しさがひと段落した。
慌ただしかった出張を終え、
やっと日常に戻りつつあるが、
浮き足立つこの気持ちは何なんだ。





また連絡する。





あやふやな約束とも呼べねぇもんを
口走っちまったせいで、
何も出来やしねえ。



土「ひと段落…しちまったしなぁ」



見廻りがてら、喫煙所でボヤくと
どこからともなく、うるせぇ音が響いて来た。





どどどどどっ






土「なんだ、騒がし、!?あれは…」



銀「っはぁ!はあ!っっく、はぁ!」



土「万事屋?何あんなに急いでんだ…?
あ、おい。お前、どうし、」






どんっっっ

だだだだだっ






土「いって!…おい!ちょっと待てごらぁ!」



何なんだ、あいつは。
血相変えて走って来るもんだから
話を聞いてやろうとすれば、
俺に眼もくれねぇで
ぶつかって走って行きやがった。



新「ぎ、銀さーーん!
ちょっと待ってくださいよ!!…はぁ!はぁ!」


土「…!メガネ!何だ、あいつ!
とうとう頭イカれたのか?」


新「あ、土方さん!!!…はぁはぁ、、
いえ…実は…」


神「新八ぃ!!何油売ってるあるか!
銀ちゃん、止めに行かないと
吉原に乗り込む気アルよ!!」



後から走って来たチャイナが
メガネに肩パンして、万事屋を追う。



土「吉原…!?おい、メガネ!
詳しく話せ!何があった!!」



肩を押さえつつ、走り去ろうとする
メガネの腕を捕まえ問い質す。



新「いや、あの…!
銀さんが仲良くなっていた吉原の人が
突然、身請けに出されたとかで…」


土「…っは、」



身請け…?
あいつがあんな顔してたってことは、

Aが…か!?



新「あまりにも急だったもので
銀さん、動揺しちゃって
教えてくれた月詠さんとの電話切って
飛び出しちゃったんです…、ああ、すみません!
僕も行かないと!」


土「待て!」


新「えっ!?」


土「俺も行く!」


新「え?あ、は、はいっ!」



俺はメガネを追い越し、
万事屋とチャイナを追い掛ける。






アホみてぇに分かっちまう。
あいつの動揺を。
俺だって今、同じようなもんだ。

だが、俺の勘が
どうにも
悪い予感を感じさせて
動揺を掻き立てては、膨らませる。





おかしい。

何でだ。

まさか。





頼むから、当たってくれんなよ。

オーナー : 銀時→←もうわたしは



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作者名:美雨 | 作成日時:2019年2月27日 23時

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