Trick and Treat.【USSS】 (ページ10)

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飯だぜページ10

Side:A

少し早足の志麻さんの後に、頑張ってついていく。
どうやらご飯らしい。

夜ご飯……。そういえば私もなにか手伝ったほうがよかったのかも。
次は手伝おうかな。

「うらたさーん、飯何ー？」

「あ、まーしぃ……って、ニンゲンも来たんだ。
結局昨日の夜も今日の朝も来なかったし、腹減ってるだろ。さっさと座れ。そこな」

くい、と顎で椅子を指す。
なんか、一番地味だな、私の椅子。

って、そうじゃなくて。

「えっ、今って昼なんですか？！」

「声でっか……。なんだよ、いいからさっさと座れ」

「えっ、外暗かったですよ？！」

「座れっつってんだろ！！ほら飯！さっさと食って部屋もどれ！ったく……うるせぇなお前……」

ドンと置かれたのはカルボナーラ。
……おいしそう。

こんなぶっきらぼうな言い草なのにカルボナーラ作れるんだ……。すご……。

「いただきます……」

フォークでパスタをくるくる巻いて、一口。

…………！
うっま………。美味しすぎるな……。

「……くく、お前顔おもしれぇなぁ」

「な、なんです？」

顔面白い、ってなんだ……？いや別に絶世の美女とかじゃないけど、それは知ってるけども。

別に福笑いみたいな顔ではないはずだぞ？

「くくく、おもしれー……。……ほら、食え食え」

「…………？はい……？」

よくわからないまま、また、一口。
……やっぱ美味しいな。

✳

「ごちそうさまでしたー！」

Aがバタンと扉を閉めた。

「……くく、おもしれー……」

「……ふぅん、うらさん、あのニンゲンのこと気に入ったん？」

「……あ？気に入ってねぇよ
……ただ、あれだ。表情よく変わるなぁって思っただけ」

「へぇー……。ま、俺は嫌いやけどな」

「はは、お前は極端やねん、好きか嫌いかだけで判断すんなや」

「えー？そんな気ぃないけどなぁ……」