敵襲 ページ24
―――一方その頃...外に出た敦たちは、ベンチに座って待っていた。
「そういえば、なんでAちゃんはあぁなったんだろう?」
「判らない、でも今政府もそのことについて調べている」
「政府も?なんで?」
敦はクレープを食べながら云う鏡花に聞いた。
「最近、ここ一週間の間に...パクッ...強力な異能力者が幼児化しているから、それについて調べているらしい」
「へぇ...そういえば此間うちに来た、えっと...」
「中原中也」
「そうそう!その人もなんでかかっちゃったのかな...」
敦は顎に手を中て乍ら、頭を回転させ悩む。しかし、敦が答える前に鏡花が答えた。
「多分、ウイルス系の異能者だと思う」
「空気中にばらまいて、異能者にしかかからないようにする?」
「そういう可能性も...パクッ...なくはないかも」
敦はベンチに深く腰を掛け、顔を上へと上げた。
近くにある、時計には午後十一時を指していた。
「Aちゃん、遅いなー」
「先刻のあれは...パクッ...痛かったと思うけど...パクッ...大丈夫かな?」
鏡花がクレープを食べ終わると、近くあった「燃えるゴミ箱」と書かれたゴミ箱にクレープに付いていた紙とプラスチックのスプーンを捨てた。
「うん、確実に目が死んでたけど、多分大丈夫だと思うよ」
「そう.........?」
突然、鏡花がベンチから立ち上がり、袖に隠してあった短刀を取り出した。
「どうしたの?鏡花ちゃ......」
次の瞬間、彼の身体に何かが貫いた。
「...え.....」
彼の身体には黒い槍みたいなものが貫いており、鏡花はそれを見ると、目を見開いたまま固まってしまった。
敦の口からは大量の血、しかしそれなのに、敦はその黒い槍を虎の異能で抜いた。
鏡花と敦は同時に、後方へ飛び下がった。
「あーあ、失敗した」
「おい、失敗すんじゃねぇよ。逃がすだろうが」
二十歳ぐらいの男性が二名、敦はそれを見ると、貫かれた腹を抑えた、しかしその傷は異能のおかげで、直ぐに癒えた。
「へぇ、虎の少年の異能、意外と結構優れるもんなんだね」
「おい、今はあの「夜叉使い」が狙いだろうが、虎に変えんじゃねぇよ」
「わりぃわりぃ」と云いながら、その黒い槍を肩に担いだ。
その黒い槍は通常より何かが可笑しい、禍々しい殺気を放っていることが二人に判った。
―――もしかして、あの男...異能力者?
二人は悟った、しかし彼らが云った「夜叉使い」恐らく鏡花のことを示しているのだろう。
敦は鏡花を庇うように、腕を虎化して、戦闘態勢に入った。
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幻想見る主人 - 乱歩君大好き人間さん» 宮川さん似の先生って何かいいですね!←何が? うちの男子先生太っている人しかいませんよ← 逆に女先生全員美人← (2018年12月1日 18時) (レス) id: 4872ed47ec (このIDを非表示/違反報告)
幻想見る主人 - 乱歩君大好き人間さん» 風邪+うちの嫌いな男子(一名)のせいで...声が...ね、うん...←取り敢えず怒鳴って風邪拗らせて今に至るわけですよ←授業なんて殆ど手話でしたよ←おい (2018年12月1日 16時) (レス) id: 4872ed47ec (このIDを非表示/違反報告)
乱歩君大好き人間(プロフ) - 幻想見る主人さん» うちの担任なんか宮川大輔似のナルシストの塊なんで…でも字が超綺麗なんで腹立つ← (2018年12月1日 15時) (レス) id: 890e7ee745 (このIDを非表示/違反報告)
乱歩君大好き人間(プロフ) - いいなあ美人先生…うちの学校居ないっすよ←失礼すぎる 声でなくなったってどういう経緯でそうなったんですか、教えてください← (2018年12月1日 15時) (レス) id: 890e7ee745 (このIDを非表示/違反報告)
幻想見る主人 - 乱歩君大好き人間さん» あぁ、桃味も美味しいですが......どうしよう、今度は私じゃなくて私の担任の超美人先生が声でなくなった、どうしましょ......←弟?ンなもンもう手遅れだよ← (2018年11月26日 16時) (レス) id: 4872ed47ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:幻想見る主人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/buyda/
作成日時:2018年11月7日 10時