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今日は休みだし久しぶりに自炊しようと思ってスーパーに来ております。元々料理は嫌いじゃないけれどこうも忙しいと作る気力が湧かないのだ。
『(あとは人参とひき肉……あっ!ひき肉最後の一個だ!!)』
今日は特売日だそうで、売り場に残るは最後の一個。それを確保すべくすぐさま手を伸ばし掴む
『…あの、』
「…すみません、譲って頂けませんか?」
確実に手に取ったひき肉は、反対側から掴まれたもう一人の手によってわたしの元へは来てくれない。いやいや絶対わたしが先に取ったよね????今日は絶対ハンバーグが食べたいんですぅぅ!!!!
『えっと…』
目の前の眼鏡をかけた男性はニッコリと笑う。その笑顔が胡散臭く見えるのは気の所為だろうか?……もういいや、今日はハンバーグ諦めよう…
『わかりま「ハンバーグですか?」……え?』
「カゴの中身からしてハンバーグを作りたかったのかなぁと…実は私もなんです」
そう言う彼のカゴの中身はわたしのとほぼ同じ。その中で一際目立つバーボンのボトルが重々しそうに重鎮してた。
「もしよければ、半分こしますか?」
『えーっと、どうやって?』
「購入したあとに分ければいいじゃないですか」
え、えぇ…確かにひき肉は欲しいけど…量も半分あれば十分だけども…知らない人と半分こする程馴れ合いたくないなぁ
『いや、大丈夫です。気分が変わりました。今日は寿司にします』
「ックク、肉から魚ですか?随分気が変わりやすいんですね」
『別にいいじゃないですか!じゃあわたしは失礼します!』
どうぞ!!とほぼ投げやりにひき肉を渡すと今度は腕を掴まれて固まる。わたしは変なやつに目をつけられやすい体質だったりするのだろうか???
『なんですか?』
「君はやっぱり面白い子だな」
『は?』
「こうすればわかるか?」
わたしの事を知っているような口振りに眉を寄せ彼を見る。すると糸目は開かれ、首元に手をやったと思えば発せられた声色が違う…
『あっ、あかムググッ』
赤「静かに…俺はまだ隠居の身なのでね」
『すみません…』
沖「沖矢昴。ーーーーこれが私の今の名です」
以後お見知りおきを…と言った彼はまた胡散臭い顔で笑う。赤井さん、と言いそうになったわたしの口を塞ぐ速さは見物だった。
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(・(ェ)・)くま(プロフ) - 明里香さん» 明里香様♡ コメントありがとうございます!!訂正させていただきました。読んでいただき感謝ですm(_ _"m)ご指摘助かります…! (2022年9月17日 22時) (レス) id: 98bdb70c83 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 107話、出来したじゃなくて、でかしたです。 (2022年9月17日 19時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
(・(ェ)・)くま(プロフ) - にゃーちゃんさん» にゃーちゃん様♡ 2番目のコメントありがとうございます!!!どんな順番だろうがコメント嬉しいです…(泣)亀更新すぎて申し訳ないです…頑張ります!!(^^♪ (2022年8月7日 1時) (レス) id: 98bdb70c83 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - くっ、初コメは取られたが2コメは頂きます!(何の張り合いだ)とても面白いです!更新頑張って下さい!楽しみにしてます!でも、お体にはお気をつけて…!! (2022年7月31日 20時) (レス) id: e862c91e4d (このIDを非表示/違反報告)
(・(ェ)・)くま(プロフ) - 仮面の少女さん» 文面に見覚えが…?!と思ったらやっぱりホワイトさんでしたか!!コメントありがとうございます(´;ω;`)ゆっくりですが頑張ります!m(__)m (2022年7月21日 23時) (レス) id: 98bdb70c83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:(・(ェ)・)くま | 作成日時:2022年7月17日 23時