検索窓
今日:2 hit、昨日:5 hit、合計:779 hit

第2話 悪魔の契約者 ページ3

「おはよう、

マイノグーラ。」

「えぇおはよう。

私に2度もおはようと言わせるのは貴方ぐらいね。」

「…今日はどんな化け物をご所望で?」

「その前に食事とか身だしなみを整えなさい。

女神の前でそんな見苦しい姿で話すものじゃないわ」

私は適当に返事をしてベッドから出る。

マイノグーラと出会ったのは中学2年の時、

それから彼女と私はずっと一緒だ。

え、彼女は何者かって?

自称女神、でも私から見れば悪魔であり守護神

であり、主と従者の関係に近い。

ちなみに私が従者で彼女が主

それは当然。

フレンチトーストを頬張っていると女神は

ソファの上で退屈そうに朝のニュースを見ていた。

キャスターは昨日起こった行方不明事件のことや、

最近ヨコハマで顕著な活動をチラつかせるマフィアの

話までしている。

「面白い?」

何となくそう聞いた。

「貴方が必死になる表情以外に私が何かを楽しむ

なんてあまりないでしょう?」

「そうだね。」

コーヒーを飲み終えると私は食器を食洗機に放り込む

女神は私にここに座れと視線を送り、テレビの前を

遮る形で膝をつく。

「それでまた化け物をするんだよね?」

「そうよ。今回の獲物は大きい。

他の仲間に手伝って貰いなさい。」

「目的地は?」

「ないわ。というかヨコハマ全域だから具体的な

場所は指定できない。それじゃ、よろしく頼むわね」

そう言えば何故私が化け物をするのか言ってなかった

事の発端はこの女神にあるのだけど、私がその場に

いて止めなかったのが悪い。

女神が言う化け物とはかつてこの世界を支配していた

旧支配者と呼ばれる存在。

決して人の世界にいてはならない。

いても人の営みに干渉してはならない。

そんな化け物がこのヨコハマの地に闊歩している。

そしてこの街には異能力者と呼ばれる超人的な能力を

持つ人達がいる。そんな彼らに旧支配者たちを合わせ

ることは避けたい。面倒なことになる。

かつて異能力が戦争に使われたように。

旧支配者たちも何かしら利用されるか、

それとも人を排除しだすかのどちらかだから。

「あ、1限目が始まるからもう出るね。

マイノグーラはどうする?」

「そんなの聞くの?私は昼に貴方が買い占めた

焼きそばパンが食べれたらそれでいいの。

あとは関係ないわ。」

「はいはい、一緒についてくるんだね。」

第3話 神様のお付き合い→←第1話 白昼夢



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (2 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:卯月 | 作成日時:2019年10月24日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。