家に、北山ってやつが住み着きました。

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藤ヶ谷side





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会社帰り、



みっちゃんに会いたいーって寄ってきた渉を交わして、近くのデパートに寄った






｢どれがいいかな｣




北山は、無難に黒？いや白でもかわいいか……






｢……これ、は｣





シンプルなデザインだけど


さりげない線がオシャレさを醸し出す






｢これ可愛いな｣




店員｢ご自宅用ですか？｣




｢あ、プレゼントっていうか｣




店員｢デザインかわいいですよね。こちら着心地もいいですし、白の他にも黒のものもご用意ありますので良かったら｣




｢ありがとうございます…｣






北山は白だな




店員｢只今2点お買上げですと10%割引なので、良かったら｣




｢あ、え…ぁ…じゃあ｣







店員さんにおされるまま




結局……






店員｢ありがとうございました｣






お揃いって……



流石に、北山引くだろこれ……






｢……ついで、だよついで｣






サイズ1番小さいのを選んだけど合うかな、なんて考えながら帰り道を急いだ






｢ただい……｣





家に入れば、聞こえてくるはずの北山の声もしなくて、部屋に明かりさえついていなくて



胸が嫌にざわついた






｢北山……？｣





リビングの扉を開け、





｢……はぁ、なんだ｣





ソファに横になってる北山を見つけた






『……っ』




｢北山……？どうした、｣






北山の潤んだ瞳が俺を捉えた時、その瞳から涙が沢山零れ落ちて




『藤ヶ谷っ』





俺の名前を呼んでは、抱きついてきた






『藤ヶ谷……ぁっ』




｢き、たやま？どうした、何かあった？｣






そんな北山が心配で






『遅いよっ馬鹿っ』




｢ごめん…買い物行ってて｣




『……っぅ、会いたかったっ』




｢……｣






どうしよう




俺ももう、どうするのが正しいのか分かんない







分かんないけど



俺今、北山に凄い、優しくしたい







｢今日はずっと一緒にいるから｣




｢大丈夫だよ｣







北山の背中に、自分の手をまわした



優しく、包み込むように







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